【バレーボール部】怒涛の5連勝で花道を飾る 武部「最高でした」

2018年度秋季関東大学バレーボールリーグ戦

10月14日 対国武大 国武大体育館

最終得点を決め、満面の笑みを浮かべる武部

「一瞬一瞬が楽しかったです」。キャプテンとして出場する最後の試合を終えた武部(社4)に悔いは残っていない。第4セット、25点目は自らの手で相手コートに叩き込んだ。最後のトスはいつもとは感じるものが違ったようだ。

全11試合を戦い抜く秋季リーグ戦もとうとう最終戦を迎えた。相手は国武大。春にストレートで快勝した相手とは言え、分析や戦術に長けているチームであり油断ならない。連勝続きで勢いもある。しかし、立大も4連勝中。更に、この日は4年生が主体となる最後の試合。第1セットを難なく先取し、今リーグ戦中落としてしまうことが多かった第2セットもデュースまで持ち込む接戦を制して連取したところからも気合の入りようが伺えた。

この日、武部はサーブで狙われた。終始集中砲火を浴び、サーブカットのミスが響いた第3セットは相手のものとなった。最終戦での苦しい展開。彼を支えたのは自分が引っ張ってきたチームメイトであった。後輩からは「サーブカットが乱れても繋ぎます」と声を掛けられた。同期である石田(理4)のベンチからの声援は試合中でも彼の耳まで届いていた。ミスがチームを暗くすることもなく、互いに声を掛け合う姿が見られたのは武部のチーム作りの賜物だろう。惜しくも取られてしまった第3セットから気持ちを切り替え臨んだ第4セットは出だしから好調。相手に一度もリードを譲らないままマッチポイントを迎えた。

「本当に気持ちよかった」。25点目を自分のスパイクで決めた武部は笑顔で語った。セッターの本澤(済2)が自分にトスを上げるとサインであらかじめ示してくれていた。トスが上がってから打つまでは一瞬。しかし、このトスを打つまでの時間はいつもより長く感じた。「いろんなものが詰まったトスだったように感じましたね」。人生初のキャプテンという立場は苦悩も多かった。ベンチで声を出すことが多かった春季リーグ。キャプテンとしてチームのことを思う一方で自分が出て活躍したい、レギュラーになりたいという気持ちもあった。反発もあった。チームで一つの目標に向かってやり抜く難しさと大切さを日々実感した。そして迎えた最後のリーグ戦。前半戦は連敗が続くも、後半戦はレギュラーとして出場して自ら攻めの姿勢を見せ、見事5連勝へと導いた。自らの手で白星を増やす姿は後輩から「見習いたい」という声が上がるほどの頼もしさ。最後のスパイクを決めた後も後輩が駆け寄り声を掛ける姿が見られた。最高の形で秋季リーグ戦を締め括った武部や他の選手たちの表情は清々しかった。

秋季リーグ戦は5勝6敗、4年生にとって最高成績となる2部7位という結果で終えた。2部上位という当初の目標には届かなかったものの、去年の9位からランクアップ。個人技術ランキングには本澤、濱野(済1)、及川(済1)、中嶌(現1)の4選手が名を連ね、次世代への期待も高まっている。3年生主体の新体制で挑む初めての大会は全日本インカレ。新たな船出が勝ち星で飾られることを願う。

(10月18日・洞内美帆)

◆コメント◆
武部(社4)
「次の世代につながるリーグ戦だったと思います。自分たちはちょっと足踏みしちゃいましたが、だんだんと上がっていって、最終的に1部に行けるチームになればいいのかなと思っています。自分は本当にこのチームで出し切ったというか、最高の成果を収めることができたし、試合をやっていて一瞬一瞬が楽しかったですね。本当にいいチームができたと思うし、それも監督とかOBさんがすごくアドバイスとかしてくれたり、マネージャーがデータを取ってくれたりとかもあったので、みんなで作ってきたチームなのかなと思います。みんなで支えあいながら一人一人が役割をもってリーグ戦はできたと思います。(−後輩に期待することは)個人個人の能力が強いだけで終わるのではなくて、今回のリーグ戦も途中でベンチのメンバーがレギュラーに入ってという場面もあったと思うので、そういうところで一人一人が貢献していくチームが必要なのかなと思います。バラバラというか、何かを頑張っているけど何かをやっていないというのはチームじゃないし、見ていて面白くないので、今回みたいにみんなでみんなでってやる気持ちが大事なのかなと思います。」

羽田(営3)
「秋リーグは長いなと感じましたね。序盤は本当に勝てなくて苦しかったけど、みんなで悩んで悩んで今の5連勝という結果になったと思います。4年生は一番声を出してくれて、指示の声がベンチからもあったので中でやっている自分としては心強いというか、支えになりました。(−インカレに向けて)4年生が築いてくれたものにさらに積み重ねられるように。結構不安ですけど、いい形で終わりたいです。」

中嶌(現1)
「4年生とは結構普段から仲良くさせてもらったり、部活中もお世話になったので、僕が試合に出ることがあればプレーで先輩達に感謝の気持ちを伝えられたら良いなと思います。多分全日本インカレに出るのは結構何年ぶりとかだと思うので、その舞台でもしっかり今日以上に活躍できるように頑張りたいと思います。」

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