【ハンドボール部】秋季入れ替え戦、1部の壁に一歩及ばず。

◆秋季入れ替え戦

10月15日 立大 24−25 法大 国士大多摩キャンパス

9勝1敗で終えた秋季リーグ。目標とした全勝優勝は叶わなかったが、全体2位で入れ替え戦出場の権利をつかむ。決戦の舞台は国士大多摩キャンパス。春に屈辱の降格を味わった因縁の地で、1部奪還をかけた今季最終戦に挑んだ。

ベンチの応援に応える主将・三谷(営4)

 

前半の先攻は立大。春とは異なる“挑戦者”の気持ちを胸に、法大ゴールに迫る。2部で戦った相手よりハイレベルな相手守備の隙をつき、シュートを放った。うまく枠をとらえたボールは、相手キーパーの好セーブに阻まれる。簡単に得点はやらせない、1部リーグの意地を感じさせられた。初陣での先制が叶わなかったものの、デフェンスでは鍛えた堅守が光る。守護神・中原(コ4)も活躍し、失点を防いだ。両チームのゴールは堅く、0−0の時間が続いく。ベンチの緊張感も高まっていた。

均衡を破ったのは立大。パスを受けた平田(コ2)が敵陣に切り込むと、高打点からボールを放つ。鋭いシュートはゴールネットを揺らし、試合開始から2分30秒で先制点を上げた。立大サイドは盛り上がりを見せるも、なかなか後続しない。守護神が奮闘するも。厳しいレフェリングも重なり点差が開く。前半12分、3−5でタイムアウトのカードを切った。

得点を決めゴールパフォーマンスをする平田

 

試合再開後は両チーム堅守を見せ、4分間得点が動かない。平田がシュートを決めるも、続く守備で失点し差は3点のまま。雰囲気を立て直すべく、3−6の展開で主将・三谷がコートに入る。背番号3の入場に、立大サイドは盛り上がりを取り戻した。大きく湧くベンチに呼応し、大久保(営3)が4連続得点を上げる。三谷の好守備もあり、7−6と逆転。試合の流れを掌握し、法大にタイムアウトを切らせた。

ゲームが再開し、再び勢いに乗りたいオフェンス。しかしシュートミス、相手の好セーブの連発で攻めの流れを奪い取られた。中原が好プレーを続けるも、法大の猛攻に失点が重なる。逆転を許し、8−11で前半を終えた。

猛攻を見せた大久保

 

3点を追いかける後半。石井(ス1)が反則を誘い、江幡(観4)が7メートルスローを沈める。田口(社4)がサイドシュートを決める猛攻を見せるも、その後は攻撃のミスが重なった。対する法大は安定した攻撃を展開し、点差が6点に開く。後半開始から7分で監督・中川はタイムアウトをとった。

再開後は点を取り合うシーソーゲーム。点差は縮まらないものの、松川(コ3)が持ち味の速攻を決めるなど立大らしい攻撃を取り戻した。応援席の目にも希望の光が再び見え始める。雰囲気の変動を察知し、法大はタイムアウトをきった。このまま流れをつかみたい立大。試合再開と同時に三谷がコートに入り、左サイドから得点を奪う。同期の江幡、松村(コ4)も後に続き点差を縮める。4年生の意地のプレーに引っ張られ、平田が3連続得点。22―25、試合終了まで約2分で最後のタイムアウトを切らせた。

得点を決めた平田

 

法大の攻撃で試合は再開。相手ミスから大久保が速攻を決め点差は2点。松川もスピードを生かした攻撃でゴールを決め、最後まで泥臭くコートを駆け続ける。猛攻を見せたオフェンス陣であったが、24―25で試合終了。乾いた笛の音が響いた。

立大サイドを盛り上げる三谷

1部の壁にあと一歩届かなかった本戦。因縁の地で味わった記憶を上書きすることはできなかった。強みのデフェンスは光ったが、得点を重ねられない時間が続く弱点も露呈。悲願の舞台へ返り咲くことは叶わなかった。

現在の体制で挑む最後の戦いは、11月に迫るインカレ。「やれるとこまでやって、良い形で終えたい。」主将の目は闘志に燃えていた。初戦の相手は九州リーグを制した強豪・福岡大。立大らしく躍動し、三谷世代が始めた物語の最後のページを飾ることを期待したい。

(10月17日・小島優太)

試合後インタビュー 主将・三谷

−今日に向けて

技術面では、2部と比べてコートプレーヤー全員のレベルが高い。より動かなければいけないし、より高く行かなければならない。強度の部分では強く行こうと話していた。特に4、5の大きい選手にやられないことを重要視した。雰囲気だと、自分たちはチャレンジャーとして這い上がってきた立場。背負うもの、怖いものなく戦おうと話し合った。

−プレーを振り返って

シュートが入らないチームの課題。弱みが発動してしまった。来年ここを修正すれば、立教の力なら勝てると思う。ディフェンスは話し合ってきたことができて、失点も少なく良かった。しかし、それだけではやはりだめだった。

−春と比べて

1部だと相手校にこちらがチャレンジする立場だったが、2部だと挑まれる側だった。立場からくる精神的な緩みが出てしまっていた。戦う途中のストレスや楽さなど、何もかも違った。

−チームにかけた言葉

とにかく良くやった。悪かったところもあったが、まずは良くやったと思う。ここで技術面をどうこう言っても、あと1ヶ月しかない。今のチームは1部も2部も入れ替え戦も経験している。入れ替え戦については上からか下からかも経験している。いままでの濃い経験から、できなかったことを修正して試合に望めばまた強い立教を作り上げられる。3年生以下に希望を託すように声をかけた。

−インカレの組み合わせが発表されたが

1戦目の福岡大はかなり強豪であるが、とにかく初戦を切り抜ける。逆にそこを勝てば結果は出やすい組み合わせではあるので、初戦をしっかり対策して良い形で終えたい。一回戦、とにかく頑張ります。

−インカレの目標

とにかく福岡大、次戦の関西学院大に勝ってペスト8。次の筑波大は春1点差で負けている。しかしそこまで詰め寄れているので、できるところまで行って良い形で終わらせたい。

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