【フェンシング部】昇格ならず「悔しい」。終盤の逆襲止められず、激戦は慶大に軍配

◆第75回関東学生フェンシング連盟リーグ戦◆

5月17日 駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館

2部全勝優勝で入れ替え戦に上り詰めた立大男子サーブル。「僕たちはチャレンジャーなので、なにも気負うことはない」。石井は試合前に落ち着いた姿勢を見せていた。リザーブの清水(社2)、原コーチ、そして山下監督が見守る中、3選手は慶大との戦いに挑んだ。

試合前、ベンチに視線を送る石井

立ち上がりは石井が勢いづけた。フィジカルが強い慶大の選手相手にも果敢に飛び掛かり、タイミングをずらして突くと早々に先制点をあげた。点を返されつつも、このセットを決めたのは石井。5点目を入れ、吠えた。続く野村が相手エースと対峙し、逆転され8―10。その後は関、野村でじりじりと点数を追いかけ、石井が5セット目の7得点で逆転に成功した。

攻撃が決まり喜ぶ野村(写真右奥)と、声援を送るベンチ

僅差で進む試合は、一本一本が試合展開の行方を大きく左右する。だからこそ試合が動くごとに全力で声を出し、互いを奮い立たせた。「競ることは分かっていたので、気持ちが下がらないように。技術力と技術力の殴り合いで勝てるものではないので、ベンチワークなど、流れを持っていくための、技術力以外の部分を意識しました」(石井)。

最終セット、相手に攻撃を加える石井

流れが一変したのは8セット目。1点リードのピストに立った関だったが、攻めあぐねる展開で一気に突き放されてしまう。「焦りや緊張は無かったのですが、取れる場面で取り切ることができませんでした」。相手のランプだけが光り続け、35―40となった。勝負はアンカーの石井に託された。相手エースの山田(慶大)に、まずは先制。そこから3点差まで追うも、最後は逃げ切られた。最終結果は39―45。実力伯仲の戦いを勝ち切ることができなかった。

あと少しというところで1部昇格はかなわなかった。実力者揃いの新チームは、来季以降の飛躍を誓う。

(6月4日・菅野真理香)

◆コメント◆

石井達選手

―今の気持ちを教えてください
悔しいです。アンカーをまくれば勝てた。まくれない点数差ではなかった。相手も、まくれない相手ではなかった。やっぱりこういう場面に出くわすと分かっていたのですが、そこに対してどうすればいいんだろうって考えてしまって、緊張が出てしまいました。(―想定はしていたけれど、発揮することができなかったということですか)そうですね。いざピストに立った時に、「じゃあまくれるのか」っていうと、それは色々と、実力や運がうまく絡み合わないと勝てはしない。そこを勝ちに持っていけなかったのが、僕の弱いところ。

―団体での勝ち方について、チーム内での共通認識はありましたか
ネガティブにならないというのが一番大事なことで。取られても、まだいける、まだいけるっていう前向きな姿勢。自分たちが優位に立っていても、そこで油断せずにしっかり気持ちを勝ちに持っていけるっていうのが大事です。

―このチームの強みは何ですか
どの選手もアタック力があります。1部には劣るとしても、2部の上位校には引けを取らないアタック力を持っていると思います。もう1つ言えるのはチームワークです。誰も決して、ネガティブな感じにならない。取られてもしっかり前向きに声を出して、皆がチームを鼓舞できるのは、このチームのいいところだと思います。

―今日の結果を今後にどう繋げたいですか
まだカンカレ・インカレが団体戦ではあるので。でき始めたチームでここまで結果を出せると思っていなかったので。そこを、今回だけじゃなくて、カンカレ、インカレ、来年のリーグ戦、インカレ結果が良ければ全日本だったりっていうところで、しっかりとコンスタントに結果を出せるチームにしていけたら。

 

野村選手

―今の気持ちを教えてください
悔しいは悔しいんですけど。あまりガッツリ負けったてわけじゃなくて、結構勝っても負けてもおかしくないような状態で負けたので。あんまり悔しさとかは無いです。

―試合前の心境を教えてください
2日目の試合で、僕がマイナスでも仲間がすごい取ってくれてたので。それで自分がすごい緊張しちゃってもしょうがないなと思ったので。緊張はほぐれた状態で試合に臨むことができました。(―あとの2人が頼もしい?)そうですね、結構もう背中を預けられる感じです。

―今回の結果を次回にどう繋げたいですか
今回ので、緊張しないで試合に臨むっていう状態を自分の中で学習出来たので。そういうマインドの部分が生かしていけると思います。

―関さんとは高3のインハイ予選決勝で当たったそうですが、今もライバル関係なのですか
インハイ予選で勝ったのは僕的にまぐれだと思ってるんで、まだ僕はちょっと関君に教えてもらう形でやってます。

 

関選手

―今の気持ちを教えてください
団体戦は個人の実力以外にも流れとかがあると思うんですけど、最終的に石井先輩に自分が繋げられなかったので、悔しい気持ちです。

―試合前の心境を教えてください
あまり緊張は無くて、結構楽しみに。そもそも自分が大学に上がってから初めての大会だったので、すごく楽しみな、フレッシュな気持ちで臨みました。

―今回の結果を次回にどう繋げたいですか
大学の試合が今回初めてだったので、負けも勝ちも自分としてはすごくいい経験になりました。大学生のレベルが改めて理解できたというか、体に染みついたので、次の関東のリーグ等では、このスピード、実力についていけるように、自分なりに頑張っていきたいです。

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