【女子バスケットボール部】 1部へと返り咲く!悲願果たし、笑顔でリーグ戦を終えた
◆第75回関東大学女子バスケットボールリーグ戦入替戦◆
11月2日 対専大 新座市民総合体育館
立大 74 ー 57 専大
2部Aリーグを13勝1敗と圧倒的な成績で終えた立大。目標である全勝優勝は叶わなかったものの、入替戦へと駒を進めた。対するは過去に世代代表も経験した瀬川や、3Pを武器に1部リーグで活躍した伊藤を擁する専大。「立大と同じようなプレースタイルで、インサイドも3P もあるチーム」と#24池口(コ4)も評する、欠点のないチームだ。4年生はリーグ戦ラストというこの試合、1部の強豪を前に、実力を発揮できるか。
1Q、開始から瀬川がインサイドで易々とシュートを沈める。すぐさま反撃したい立大だが、前から激しく当たる強度の高いディフェンスを前に秒数を費やされる展開が続いた。ここで相手DFを出し抜いたのは、#6原(ス3)、#11前田(ス3)のコンビネーションと、「この試合内で一番成長した」と本橋コーチに評された#21岩見(現3)だ。巧みなハンドリングから相手を抜き去りレイアップ。2枚目のディフェンスとコンタクトしつつも、シュートを決め切った。課題点であったフィジカル面を克服し、同じ形で2連続得点。専大戦を足がかりに、大きな成長点とした。中盤まで点差があったものの、2部Aリーグ王者の意地を見せつけ15-18で1Qを終える。
ビハインドを背負い迎えた2Q。変わらず専大のディフェンスを前に得点が重ならない。苦境のなか、投入されたのは1年生。阿部のブロックショットから相手の得点を阻む。#78下川(観1)の相手DFの裏をかくようなカットから、#30大柴(営1)のパスで得点を演出するなどオフェンスでも上級生とも遜色(そんしょく)ないプレーを展開し、専大に縋りついた。2Q残り3分、再びスターティングメンバ―がコートに立つ。直後、ネットを揺らしたのは#3主将・田平(社4)。得意のベースラインドライブにディフェンスが反応すると、すぐさま後ろへステップし、3Pを沈める。交代直後のビックプレーに、立大へ流れが訪れた。残り時間わずかなものの、猛追し逆転。1点リードという形で2Qを締めくくる。
迎えた3Q、リードを広げていきたい立大は、2Q終盤に引き続きスターティングメンバーを起用。勢いのままネットを揺らしたかったが、またもや瀬川に足を止められる。2本の3P、警戒していたポストの部分でも1本と着実に点を稼がれ、勝負を一気に決めることは叶わない。停滞した流れを変えたのは前田。インサイドで得点を積み重ね、左コーナーから長距離砲をヒット。試合を決めうる展開を前に、立大ベンチが盛り上がる。だが連続得点から勢いに乗らせまいと専大がタイムアウトを取得。立大のファウルからフリースローを確実に決められるなど得点を許し、勝負は4Qへと持ち越ちとなる。
47-45と2点差で最終Qへと突入した入替戦。1部の座を守り抜きたい専大は開始わずかでオフェンスファウルを吹かれ、出鼻を挫かれる。隙を見逃さず、絶好調の前田の3Pから田平のドライブなど、リードを広げていく立大。開始3分、#1村上(コ4)の美技が飛び出す。当たり前のようにディフェンスを抜き去ると、ゴール下にディフェンスが2枚いるにも関わらず跳躍。シュートフェイクからパスに見せかけ、ディフェンスをつり出す。そしてパスではなくシュートを選択し、見事ダブルクラッチを成功させた。無得点のまま11点差に広がったスコアを縮めるため、専大はタイムアウトを取得。エンドラインからのセットプレーで2点をすぐ詰められるも、やはり前田のシュートが止まらない。4Qで3本を外から沈め、専大を突き放す。この試合で23得点を獲得。さらにリバウンド8本にアシスト4本など、オールラウンドな活躍で試合を席巻した。攻撃面はもちろん、守備面でも専大に適応し、4Qではわずか12得点に抑えた立大。敢えて中央へとドリブルを誘導し、ディフェンスのサイズ差が生まれないように注意を払った。前田の躍動、また村上の奮闘から専大との勝負を決め、74-57で1部昇格を決めた。
1部相手に実力を見せつけた立大。春季リーグ戦に向け、確かな手ごたえを残した。「このバスケットで上までいけると思ってやっている」と本橋コーチは話す。立大らしいバスケを春季でも期待したい。
これで4年生は最後のリーグ戦を終えた。六大学対抗戦に、インカレが4年生に残された試合となる。輝かしい成績を残した立大を、さらなる栄光が待つ。
(11月2日 取材・佐々木海緒、尾原蓮、渡邉京佳/編集・尾原蓮)
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◆コメント◆ #24 池口選手
―率直に試合を終えて
今年一年間ずっと入れ替え戦、勝って一部にまた上げるっていうことをチーム全体の目標としてやっていたので、すごく嬉しいです。
―本日の試合を振り返って
はじめから専大はぐいぐい前から来るという監督からの指示もあったので、そこは結構意識していましたが、やはり中のポストプレーの部分もそうですし、スリーポイントも結構決められてしまって、逆に立教がまったくスリーポイントが入らなかったので、あまり流れを持ってくることができなかったんですけど、控えのメンバーの子たちが前半頑張ってくれたので、あとは後半も自分たちがスタートボーリングで頑張るしかないなという思いでやることができました。
―専大への印象
立教と同じで留学生がいないんですけど、中のポストプレーもあって、スリーポイントもあるので、比較的自分たちと同じようなプレースタイルなので、やりやすさはあまりないんですけど、そこの部分をどう守るかっていうのを、みんなで話し合って、やろうとなったので、スカウティングはかなり頑張りました。
―1クオーター目の序盤にタイムアウトで何を話したか
中のポストのところを、やはりやられていたので、そこをどうするかという部分と、自分たちのオフェンスでなかなか攻めきれてなかったので、普段やっていることをしっかりと続けて、空いているところを探そうという話をしました。
―リーグ戦で特に印象に残った試合
2順目の松蔭さんとの試合なんですけど、やっぱり自分たちはもう優勝が決まっていた中で、逆に松蔭さんは自分たちに勝ったら二位が確定するという試合だったので、勝ちたいという気持ちの部分で、負けてしまったなという部分があったので、そこを、全勝してきているからといって、そこで負けてしまうと、自分たちの目標の全勝優勝には届かなくなってしまうのでそこの気持ちを切らさずに、延長までは持っていけたんですけど、そこでもう一歩頑張って勝ちたかったなという試合でした。
―六大学での早稲田戦で意識したいこと
早大にはあまりいい形で勝った思いがないので、そこを勝ちたいっていう気持ちあるんですけど、どういう戦い方をするかまだわからないんですけど、やっぱり1部相手に自分たちはもう1部との試合ができないので、最後1部相手にちょっとガツンといってやりたいかなと思っています。
◆コメント◆ 本橋健コーチ
―率直な感想を
本当に率直な感想としては、ほっとした、というところが一番ですかね。でも本当に、選手たちが頑張ってくれたので良かったなと思います。
―リーグ戦期間、選手たちに言い続けてきたことは
新人インカレの時からもそうだったんですけども、とにかくいい顔して戦おうということだけをずっと言い続けていました。君たちが楽しそうじゃなかったら、今日も配信ありますけど、見ている人たちに伝わるものがないと。いい顔して戦おうということを言い続けました。
―1部へむけて、練習してきたこと
去年1部にいて、当たりの強さとか、フィジカルの強さなどを体感できたことがとても良かったと思いますね。それで実際、今年の2部での試合を見てもらっても転ばないし、体が強くなってきたので、そこが一番の成長ポイントかと思います。練習もそこに力を入れました。
―試合前の選手の様子
とても緊張していました。特に4年生がびっくりするぐらい緊張していましたよ。元々、キャプテン(#3田平)ですとか4年生が特に緊張しやすい子たちなんですよね。
―専大の激しいディフェンスへの対策
ピックアンドロールのディフェンスをどうしてくるかというところが最後まで読めなかったので、もう現場でアジャストしようというところを決めてやりました。
―後半になるにつれて選手が専大ディフェンスに適応していったが、そこへの指示は
一個はとにかくペイントタッチできないとダメなので、ずれができたらペイントタッチして、ペイントタッチでカバーが来たらキックアウトして、思いっきり打とうよっていう話はしたんですけども。それ以前には1,2,3年生がやはり試合前半とか繋いでくれて、相手よりも少しスタミナがある状態で戦えたと思うので、そこが一番大きいかと思います。
―ファウルの判定が厳しい印象があったが、そこに対して
もうアジャストするしかないので、そこは選手たちが逆に頑張ったといいますか、ちゃんとアジャストできたんじゃないかと思います。
―試合途中、ディフェンスをノーラインにした意図
基本的に立教は留学生もいないので、サイズ的にあまり大きくないチームとしてやってきているんですね。なので、極力スイッチしないように、ファネルディフェンス、全部ミドルにドライブさせるようにしています。だから、ベースラインドライブさせない方を選んでいます。
―試合を決めた選手を挙げるとしたら
理咲子ですかね。11番の、前田理咲子。後半の3Pもすごかったのはもちろん、リバウンドも頑張っていたし、インサイドのプレーも頑張っていたので。少し足首が痛いと言っていたのに、ものすごく頑張っていました。
―リーグ戦を振り返って
今年ですね、シーズンのスタート時点で、コーチが変わるということが実はありまして、僕は3ヶ月ぐらい見てないんです。それで、さらに新しく来たコーチがまた辞めてしまって、急遽新人戦の途中から戻ってきているので、まだまだ、仕込み切れてないことなども、下級生にはたくさんある中で、でもこうやって上級生が頑張ってくれて、勝つ姿を見せてくれたのがとても大きいことなので、また来年以降も楽しみじゃないかなと思います。
―来年のチームはどのようなチームになりそうか
次の一年生がどんな子たちが来てくれるかというのがわからないので。まだ合格発表前なのですから。引き続き、このバスケットで上まで行けると思って最初からやってきたので、これを壁に当たるまで貫き通したいと思います。
―リーグ戦期間で一番成長した選手
みんな成長しているんですよね。本当にみんな成長していると思うので、誰か一人と言われると、難しいですけど。今日の試合で言うと、岩見聡美(現3)さん、 21番。彼女は自分のフィジカルがあまり強くないということで、色々なことに取り組んで、今日は頑張ってちゃんとアタックをしにいっていましたし、彼女も緊張していたと思いますけど、本当にすごく頑張っていました。
―1部での目標は
リーグ戦は3位まで永遠に名前が残って、インカレや新人インカレは4位以内に入ると立教大学の名前が永遠に残るので、できれば一回くらいは永遠に残れたらと思っています。新人インカレはもう、単純に残ったので、リーグでも一回ぐらいは立教大学という、未来の人が見た時に立教勝っているなという、そういった風になれたらいいなと思っています。


