
【野球部】春の屈辱を晴らす!3時間37分の熱戦の行方は…〈秋季リーグ戦 慶大1回戦〉
2025東京六大学野球秋季リーグ戦
10月18日 対慶大1回戦 明治神宮野球場

7回2失点の好投を見せる小畠(営4=智辯学園)
立大は序盤から小畠が好投を見せる。2回には山形(コ4=興南)の適時打で先制。1点を追う6回には、落合(ス3=東邦)の本塁打で同点に追いつくなど粘りを見せた。しかし延長11回、慶大に一挙5点を奪われ惜しくも敗戦。春の雪辱を期した一戦は、あと一歩届かなかった。
この日の先発は不動のエース・小畠。初回と2回は三者凡退で危なげない好投を披露する。援護を受けて迎えた3回、8番・吉開(3年=慶應)に安打を放たれ、この日初めての出塁を許した。それでも後続はテンポ良く打ち取り、無失点で切り抜ける。4回も三者凡退の好投を見せ、迎えた5回。先頭に四球を与えると、続く打者に連打を許す。さらに無死満塁のピンチで吉開に犠飛を放たれ同点となった。なおも1死一三塁のピンチ。ここで1番・今津(4年=旭川東)、2番林(2年=報徳学園)に連続四球を与え、押し出しで勝ち越しを許した。それでも6、7回は三者凡退と尻上がりの調子を見せる。小畠はこの日、7回2失点でマウンドを降りた。

3アウトを奪い雄叫びを上げる吉野(コ4=仙台育英)
代わった吉野は8回、得意の直球でテンポ良く3アウトを奪う。9回は1つの安打を許すも、無失点に抑え試合を繋げた。
延長のマウンドを託されたのは田中優(文2=仙台育英)。先頭を飛球に打ち取ると、後続は2者連続空振り三振を奪う好投を見せた。しかし11回、四球と犠打、安打で無死一三塁のピンチ。ここで5番・今泉(4年=慶應)に適時打を浴び勝ち越しを許す。さらに四球を与え、なおも1死満塁のピンチ。ここから2者連続で適時打を浴び、さらに失策が絡み4点差となる。勢いは止まらず、1死二三塁の場面で犠飛を放たれ1点を追加。この回計5点のリードを広げられた。

適時打を放つ山形
打線は初回、山形と小林隼(コ2=広陵)の連打で出塁。続く鈴木唯(コ4=東邦)は中直飛球に討ち取られるも、丸山(コ3=大阪桐蔭)が四球を選び1死満塁の好機を作る。それでも後続が飛球と空振り三振に倒れ、無得点に終わった。しかし2回、濱本(コ1=広陵)が内野安打を放ち出塁。小畠が送りバントで2死二塁の好機を作り、1番・山形へ託す。ここで山形が中適時打を放ち、濱本がホームへ帰還。春の三冠王が貴重な先制点を奪った。4回には、先頭の西川(社4=神戸国際大附)が2塁打を放つ。それでも後続が好機を活かせず、追加点とはならなかった。逆転を許し1点を追う立大は6回、落合(コ3=東邦)が本塁打を放ち同点とする。さらに村本(文2=大阪桐蔭)と西川が連打で無死一二塁のチャンス。それでも濱本が併殺打に倒れると、小畠が空振り三振に終わり勝ち越しとはならなかった。得点を挙げたい立大だが9回、三者凡退に倒れ試合は延長へともつれ込む。そのまま迎えた10回、先頭の山形が力強い安打を放ち出塁。さらに鈴木唯も四球を選び、1死一二塁でサヨナラのチャンスを作る。それでも代打・鈴木拓(文1=仙台育英)と落合が好機を活かせず無得点に終わった。5点を追う立大は11回、村本が安打で出塁。さらに桑垣(コ4=中京大中京)が2塁打を放ち、1死二三塁と望みを繋いだ。ここで北田大(4=広島新庄)が犠飛で1点を返す。さらに山形も適時打を放ち、1点を奪った。小林隼が内野安打を放ち2死一三塁とするも、鈴木唯が打ち取られ3アウト。最後の粘りを見せた立大だったが、惜しくも黒星を喫した。
3時間37分に及ぶ熱戦の末、試合は幕を閉じた。最終回で大量失点を許したものの、応援席の熱は冷めることなく選手たちを称える拍手が鳴り止まなかった。立大ナインはこの悔しさを胸に、明日の試合で再び挑む。
(10月18日・早川愛乃)