
【野球部】ただの敗戦ではない。確かな成長を見せつけた立大ナイン
♦2025年度東京六大学野球春季リーグ戦♦
5月11日 対明大 明治神宮野球場

前日先発したものの、安定した投球を見せる田中(文2=仙台育英)
前日の試合、先発投手・田中の二塁適時打から始まり、明治相手に13安打13得点の快勝を成し遂げた立大。選手陣の勢いはもちろん、応援も一段と熱を帯びる中、優勝に近づく勝ち点を奪取できるか。
初回、山形(コ4=興南)と西川(社4=神戸国際大附)の本塁打で逆転に成功。両者ともに打線がつながり、取っては奪われのシーソーゲームを繰り広げた。2点を追う立大は6回、無死満塁のチャンスを作り、犠飛や投ゴロの間に2点を奪い返す。しかし同点で迎えた最終回、相手の4番に適時打を許し、1点差で黒星を喫した。
この日、立大の先発はエース・小畠(営4=智辯学園)。前回登板の1回戦では8回1失点の粘投を見せるも、8回に本塁打を浴び黒星を喫した。前回の屈辱を晴らすべく、中1日でマウンドに上がった。
試合は初回、先頭打者を一ゴロに打ち取るも、2番・榊原(3年=報徳)に本塁打を放たれ先制を許す。援護を受けた小畠だったが、前回試合の疲労のせいか、制球に苦しむ様子を見せる。3回は2者連続の四球により無死1、2塁のピンチを招き、さらに二塁適時打を放たれ、この回は2点を奪われた。
それでも4、5回は追加点を許さず、3奪三振の好投でチームを後押しする。しかし6回、安打と守備の失策で無死1、3塁のピンチを招き、三塁適時打を放たれマウンドを降りた。代わった斎藤(コ3=仙台育英)は犠牲フライで1点を奪われるも、その後は中飛に打ち取り最小失点で切り抜けた。同点の7回、斎藤に代わってマウンドに立ったのは、前日先発として登板した田中(文2=仙台育英)。7、8回は三振を奪いテンポ良く試合を作る。しかし、9回で4番・内海(3年=広陵)に適時打を放たれ勝ち越しを許し、悔しさ残る結果となった。

先頭打者本塁打を放った山形
打線は1点を追う初回、1番・山形が初球から振り抜き、今季4号目となる本塁打を放つ。さらに4番・西川も本塁打を放ち、立大打線の勢いを見せつけた。試合は4回、無死1、2塁の好機で投手・斎藤(コ3=仙台育英)が内野安打を放つ。続く山形は申告敬遠で満塁に。ここで打席に立った桑垣(コ4=中京大中京)の内野安打により同点に追いついた。さらに鈴木唯(コ4=東邦)が押し出しの四球を選び、この回2点を奪う。

6回に二塁打を放った落合(ス3=東邦)
3点を返され、2点を追う立大は6回、8番・落合の二塁打から四球が続き、無死満塁のチャンスを作る。続く北田峻(コ4=報徳)の犠牲飛により1点差に追いつき、鈴木唯の投ゴロの間にランナーが生還。粘りを見せて同点に追いついた。
またもや1点を勝ち越され迎えた9回。逆転サヨナラを試みるも、三者凡退に倒れ悔敗を喫した。

本塁打を放ち笑顔を見せる主将・西川
粘りを見せたものの、惜しくも勝ち点を落とした立大。しかし、対明大1回戦・3回戦はいずれも1点差の接戦、2回戦では7点差をつけて快勝と随所に成長の跡を刻んだ。今年の立大はこれまでとは一味違う。その証明となる戦いだったはずだ。次週の東大戦も勢いを止めず、リーグ上位を目指す戦いは続く。
(5月12日 早川 愛乃)