【軟式野球部】4年ぶり秋季阿久澤杯優勝!幾度のピンチを乗り越え、念願果たした

◆令和七年度 東京六大学軟式野球連盟秋季阿久澤杯 決勝戦◆

11月6日 対明大 小野路GIONベースボールパーク

立大 7―4 明大

秋季リーグ2位の勢いそのままに、立大が秋季阿久澤杯の頂点を懸けて決勝に臨んだ。

先攻の立大は初回、わずか4球で2アウトと静かな立ち上がりになるかと思われた。しかし、3番・指名打者の尾上(ス2)が二塁打を放ち、塁上からベンチを鼓舞。得点には至らなかったものの、好ゲームを予感させる攻撃となった。

新人戦らしく、この試合は両先発ともに1年生。立大は公式戦初先発となる石橋(ス1)がマウンドに上がった。落ち着いた表情の石橋に明大打線は力強いスイングで応戦する。先頭打者に左安打を許すと、すかさず盗塁を決められ揺さぶられる展開に。直後の投ゴロをさばき切れず、無死一三塁のピンチを招いた。続く3番打者に適時打を浴び、先制点を献上。なおも無死一二塁の場面で左翼手の失策が重なり、さらに1点を失う。立ち上がりから相手の勢いに押される形となったが、石橋は冷静に三者を打ち取り初回のピンチを切り抜けた。

2回表、巻き返しを図る立大打線が反撃に出る。一死から6番打者の四釜(社1)が初球を叩き、中安で出塁。さらに8番・高城(コ2)も左安を放ち、二死一三塁にチャンスを広げた。ここで打順が巡ってきた小野塚(ス1)が粘りのバッティングを見せる。ファウルで食らいつきながら迎えた9球目、完璧にとらえた打球は野手の間を抜け両走者がホームに生還。下位打線がバットでつなぎ見事、試合を振り出しに戻した。

中盤は両チームともになかなか好機をつくれず、淡々とイニングが進んだ。先発の石橋は緩急を巧みに操り、相手に加点の隙を与えない。石橋の好投に応えたい立大打線は城(ス2)や杉浦(ス2)が安打で出塁するもあとが続かず、2-2のもどかしい展開が続いた。

5回裏、膠着したゲームを打開すべく立大が先手を打った。石橋が先頭打者に四球を与えたところで、マウンドには尾上。攻めの継投で流れを引き寄せようと図る。6回には尾上が三者連続三振と堂々のピッチングを披露。しかし両チームともに打線は決定打を欠き、スコアボードには0が並んだ。

9回裏、一点取られればゲームセットという緊張のマウンドに尾上が立ち向かう。先頭打者に中安を許すと、続く打者には四球を与え無死一二塁。さらにバントを決められ一死二三塁とサヨナラの走者を三塁に背負う展開に。それでも尾上は気迫の投球で三振を奪い2アウトまでこぎつける。続く打者に四球を与え満塁の窮地を迎えるも、最後は左飛に打ち取りこの回を無失点で切り抜けた。歓声と拍手で溢れかえる立大ベンチ。尾上の力投がチームに延長戦の舞台をもたらした。

10回表、ゲームはタイブレークに突入し無死一二塁から攻撃が始まる。先頭打者は熱投から間もない尾上。一ゴロで凡退かと思われたが、相手の悪送球で出塁し無死満塁のチャンスをつくる。ここで5番・奥津(文2)が値千金のタイムリーヒット。長い均衡を破る2点がスコアボードに刻まれた。

歓喜まであとアウト3つ。だが油断ひとつでゲームセットとなる、運命を懸けた10回裏の攻防が始まる。その初球、鋭く伸びた打球を左翼手が後逸。痛恨の失策で走者二人がホームを駆け抜け、試合は再び振り出しに戻った。二塁走者が返ればサヨナラという息を吞むような場面。それでも尾上はチームを襲う動揺を振り払うように腕を振り続ける。気迫の力投で尾上は三者を打ち取り、消えかけた火を再び燃え上がらせた。

幾度もピンチをしのぎ迎えた11回表。先頭打者・高城の中安に相手の失策が重なり、立大が貴重な勝ち越し点を奪う。なおも無死二三塁とチャンスを広げると、1番・杉浦がフェンス直撃の三塁打を放ち、さらに2点を追加。立大は執念でつかんだ3点のリードに沸き返った。

11回裏、チームの命運を託された尾上が再びマウンドに立つ。ここまでどんなピンチも笑顔で受け止めてきた尾上だが、この回ばかりは静かに勝利を見据えていた。研ぎ澄まされた集中と気迫が球場の空気を一変させる。

ランナーの進塁さえ許さず、迎えたラストバッター。3球連続のファウルで粘られるも、尾上は揺るがぬ意志でストライクゾーンを攻め込む。迎えた7球目、乾いたミットの音が立大に優勝を告げた。

幾度の試練を乗り越え、勝ち取った4年ぶり秋季阿久澤杯優勝。歓喜と緊張が交錯する中で、立大を優勝に導いたのはきっと心から野球を楽しむ姿勢であろう。どんな局面も笑顔で受け止め、勝利をあきらめなかった立大ナイン。ベンチから絶えず響く声、仲間を信じるまなざし、その一つひとつがチームを固く結び付けていた。春から積み上げてきた努力が実を結びつかんだ今大会の優勝は、立大の新しい時代の幕開けを告げるものとなった。野球を愛し、仲間を信じる。秋の夜空にこだました歓喜の声が、立大の春への道を照らしている。

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【11月11日・川﨑亜湖】

◆コメント◆#1尾上選手

―優勝をつかんだ率直な感想

たまんなくうれしいです。

秋の新人戦の優勝は昨年からずっと掲げてきた目標だったので、とにかくうれしいの一言です。

―これまでにタイブレークの経験は

ピッチャーとして何度かタイブレークを経験したことがあります。やっぱり今回もプレッシャーは感じましたが、楽しかったです。

―10回でエラーのあった松山選手にはどのような声を掛けたのか

松山はチームの絶対的監督なので、「お前がミスるならしょうがない!」と声を掛けました。「大丈夫!俺が取り返す」という気持ちでした。

―ベンチから前向きな声を出し続ける田口選手の存在は

田口はチームの精神安定剤で、調子が良いときも悪いときもいちばんに声を掛けてくれる選手です。今日の試合も田口のおかげで勝てたといっても過言ではないと感じています。

―11回、3点リードでマウンドに立ったときの心境

10回では2点のリードを守り切れなかったので、何としてもここで勝とうという気持ちでした。3点リードしていて勝てなかったらもうピッチャーやめようかなと。笑

―尾上選手的、今試合のMVPは

すごく迷いますが、やっぱり高城ですね。終盤の苦しい場面でも高城はずっと笑顔で、サードから声を掛け続けてくれました。高城がメンタル的にもチームを支えてくれて、今日の勝ちにつながったと思います。

―最後に応援している方に向けて一言

春リーグも優勝して全国に行くので、楽しみにしていてください。

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