【ラグビー部】2025年関東大学対抗戦 早大戦直前インタビュー

「変わる、変える」をスローガンに今シーズンを戦う立大ラグビー部。

9月13日に行われた開幕戦では強豪・帝京大相手に21-48で敗戦。しかし大学選手権を4連覇している強敵相手に通用している部分も明らかとなった。

立大は夏の菅平合宿からハーフバック団を刷新。スクラムハーフにはこれまでウイングで出場していた有賀(理3)、スタンドオフにはこれまでセンターで活躍していた向井(ス1)が務める。帝京戦でも見事な連携プレーで相手を翻弄(ほんろう)した新生ハーフバック団に次戦の早稲田戦に向けインタビューを行った。

“新生ハーフバック団の有賀(写真右)と向井”

 

有賀選手、向井選手インタビュー

 

―菅平合宿を通じて、個人的に成長した部分は

 

(有賀)

ディフェンスですね。前に出るディフェンスを春からずっとやってきて、そこに対して自分もコミットできるようになって成長できたと思います。

 

(向井)

元々センターをやっていて、自分が前に出るっていう仕事が多かったんですけど、夏合宿からはスタンドオフになってゲームメイクすることが多くなったので、チームメイトを活かす能力が少し向上したかなと思います。

 

―菅平合宿を通じてチームとして成長したことは

 

(有賀)

チームとして成長した部分は、立教のスタンダードが確立してきているというところと、最後までやりきる力がかなり上達したかなと思います。春季大会は接戦で負けたりして落としてしまうことが多かったですが、夏合宿は接戦をしっかり我慢して勝ち切る試合が多かったので、帝京戦もかなり点差は開いてしまったんですけど、最後まで諦めずにアタックし続けるマインドとかは、夏合宿を通じて成長したと思います。

 

―ポジションが変わって難しい部分や今の時点の課題は

 

(有賀)

難しい部分はやっぱり見える視点が一気に変わったので、いいところでもあるんですけど、やっぱりもっと広い視野を持ってアタックの方向やディフェンスの仕方っていうのを決めていかないといけないってところが難しいかなと思います。

 

(向井)

スタンドオフはゲームメイクをしないといけないので、ゲームの流れを常に考えながらラグビーするのがやっぱり難しいですね。センターの時は自分が前に出るだけで良かったんですけど、全体的なことを考えながらラグビーするんで、それはちょっと難しいなって感じます。

ハンドオフで相手をかわす有賀

 

―新しいポジションに転向して、自分の活かせている部分は

 

(有賀)

ポジションが変わったことで、やっぱりウイングの時に見えていた視点が、ハーフになっても感覚として残っていて、感覚的なところで外に振ったり、アタックを組み立てていくことができるようになっているかなっていうのはあります。

 

(向井)

僕はキックが得意なので、キックでエリアを取って、そのあと敵陣でずっとラグビーするっていうのには、自分がスタンドオフになってからは貢献できているかなと思います。

 

―帝京戦を振り返って

 

(有賀)

細かいミスとかいろんなところはありましたが、今までボコボコにされてきた帝京大に対して、ある程度自分たちのスタンダード見せれましたし、テーマとしてあげていたスタンダードってところを自分たちができたっていうのは良かったかなと思います

 

(向井)

アタック準備してきたことが結構最後のミスでスコアに繋がらなかった部分もあるんですけど、それが通用したっていう手応えはあったんで、今までやってきたことをもっと精度を上げていけば、帝京戦で通用した部分はこれからの試合でも通用するんじゃないかなって思ってます。

 

―具体的に通用した部分は

 

(有賀)

前に出るディフェンスってところは通用したかな。

 

(向井)

連続アタックの時はしっかりツーフェーズ、スリーフェーズまで崩しに行けたりとかしたのは良かったかなと思います。あとはゴール前のフォワード対決は、今回フォワードが勝ってるなって感じたんで、ずっとフォワード勝負にしました。そこの部分は良かったところだと思います。

1年春から出場している向井

 

 

―帝京戦で感じたチームの課題は

 

(有賀)

細かいところのスキルですかね。バックスに振るときのプレーだったり、そういったところの細かいスキルはちょっとずつ改善していくべきかなっていうところありますね。

 

(向井)

停滞した時ですかね。停滞した時のアタック。停滞したらキックでエリアを取るっていうのはチームで決まっていたんですけど、その敵陣中盤ぐらいで停滞した時にどうやってアタックするのかっていうのはチームに明確になってなかったんで、そこは修正していきたいです。

 

―規律の面でチームで徹底してるところは何かありますか

 

(向井)

チームとしてはブレイクダウンでしっかり50センチパックすることを徹底していますね。帝京とかFWが強いチームに対して、中盤より自陣側でもペナルティーしちゃったらもうモールでスコアされるんで、特にそのブレイクダウン周辺ではオフサイド取られないように気をつけようっていうのをチーム内で共有してました。

 

―早稲田戦は自分のこのプレーを見ろ!

 

(有賀)

自分はキャリーかな。あとはしっかりサポートに入るところかな。

 

(向井)

自分はゴール前でのディフェンスですかね。ゴール前でのディフェンスの粘りに注目してほしいです。

 

―お互いのプレーの魅力は

 

(有賀)

向井はアタックに関してもディフェンスに関しても、最後の最後まで最善のプレイ選択をするところだったり、前回の帝京戦でもあったように、モールで抜けてきたプレイヤーに対して、最後まで追い続けて外に出したプレーとか、そういったところは、向井のこのプレイとかイメージっていうのはすごい体現していたのかなと思います。

 

(向井)

貫人さんは味方が外で抜けた時も、内で抜けた時も常にサポートに行って、アタックのテンポも出るし、あとはゴール前で帝京の1発目のトライとかもそうですけど、自分でしっかりスコアできるとこを常に狙ってるところというか。貫人さん自身も抜ける時もあるので、その穴を見つける嗅覚とかがほんとすごいなって思います。

 

―早稲田戦に向けてお互いに期待していることは

 

(有賀)

いつもと変わらないけど、やっぱ向井は準備段階でその試合に対していろんな対策を練って、こういう時はこうする、こういう時はこうするみたいなアタックを常に考えてくれるんでそこの部分かなと思います。

 

(向井)

ゴール前のトライとか、あとは大畑さん(観3)とか、ウィングやフルバック陣が抜けた時の内側のサポートに入って、そのままトライまで行ってほしいなって思ってます。

 

―2人が注目している選手は

 

(向井)

まず中山(法2)さんですかね。ナンバーエイトとしてのキャリーの強さと、あとパスとかのハンドリングもいいので、チームを勢いづけてくれるかなと思うのと、あとは12番の侃太朗さん(文4)。侃太朗さんはやっぱり自分でも勝負できるし、味方を活かすこともできるので、自分で勝負する時のコンタクトの強度とかに注目してほしいです。

あとはもうフルバックの大畑さん。チームがやっぱ行き詰まった時に絶対にチームを前に進めてくれる人なんで、ディフェンスの面でもアタックの面でも、もうバックスの精神的支柱かなって僕は思ってます。

 

(有賀)

FWの古田(ス1)かな。ハードワークしていいタックルが目立つし。帝京戦でも決めてたように、タックルして流れを変えてくれるかなってところ。バックスは渋谷(営2)かな。スペースがあったら結構走ってくれるし、そこでするするっと抜けてくれれば。

 

―早稲田戦に向けて意気込み

 

(有賀)

春から積み重ねてきたものをもとに早稲田相手に自分たちのスタンダードを示して戦っていきたいです。

 

(向井)

粘り強く最後まで勝ちにこだわって頑張ります。

 

(取材・相場樹、坂下翔梧/編集・相場樹)

 

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