【アメリカンフットボール部】58年ぶりリーグ戦1位(同率)の快挙達成!猪股世代、有終の美を飾る

◆2023年度関東大学アメリカンフットボールリーグ戦◆

11月23日 対東大 横浜スタジアム

11月23日、猪股世代で挑むリーグ最終戦が横浜スタジアムで行われた。9月から始まった秋季リーグ。ここまで4勝1敗と圧倒的な強さを発揮してきた。ルーツ校としての意地とプライドを胸に、Rushersが最後に対峙する相手は東大・Warriors。会場にはOB・OGや応援団を含む多くの観客がつめかけ、選手たちに力強いエールを送る。期待を一身に背負った選手たちは、大舞台でも躍進。計9度のTDを決めるなど圧巻の攻撃力をみせつけ、58年ぶりのリーグ戦1位(同率)を果たした。

白い煙とともに登場する選手たち

立大のキックで第1Q開始。敵陣19y付近から東大の攻撃が始まるも、1stダウンを更新させない堅い守備を見せる。相手のパントで攻撃権が移ると、流れは一気に立大へ。開始7分、正確なパスが持ち味のQB#10宅和(営4)からWR#14篠藤(社4)へのパスがわたり、敵陣6yまでロングゲイン。最後はWR#84喜多(営3)が相手をふりきりTDを決め、先制点を挙げた。

得点後、喜ぶ選手たち

続く東大の攻撃でも、立大の好守備が炸裂。相手QBのランプレーを封じ込み、このシリーズでも得点を許さない。再び攻撃権が移った立大。ランプレーで着実にゲインを重ねると、WR#11川村(社4)が1stダウンを更新する。勢いづいた攻撃陣はRB#29星野(社3)が相手DBのタックルを1人2人とかわすと、そのままエンドゾーンへ。K/P#98赤木(社2)がTFPを落ち着いて決め、14-0へと点差を広げた。しかし、ここから東大の反撃が始まる。相手WRにTDを決められ6点を返されると、雲行き怪しい展開に。東大のキックで試合が再開されると、鋭いタックルによりファンブルしたボールを拾われる。攻撃権を奪われた立大は自陣8yから攻め込まれると、そのままTDを決められ試合は振り出しに戻ってしまう。しかし、その後はQB#10宅和からWR#16木邨(社3)へ55yのロングパスが決まりTD。さらにDB#6猪股(済4)がおよそ70yのビッグゲインで流れを引き寄せ、最後はWR#84喜多のTDで逆転に成功する。両者一歩も譲らない激しい攻防の末、第1Qを28-21で終えた。

自らボールを運び攻め込む宅和

第2Q、最初に追加点を挙げたのは東大。1stダウンを更新されると、右サイドからランプレーでTDを決められ同点とされる。しかし、その直後にDB#6猪股がキックオフリターンTDを決め逆転。主将が見せた圧巻のプレーに、今試合1番の歓声が沸き上がった。その後は、DB#0新田(社4)、#31宮川(済4)が力強いタックルを見せ、無失点で相手の攻撃陣を抑え込む。そして第2Q終盤、RB#29星野(社3)が中央を突破しTD。42―28で第2Qを終えた。

鋭いタックルを見せる猪股TFPを行うK/P#17野田悠(法3)

 

第3Qは東大のキックにより開始された。開始5分、自陣30y付近からの攻撃だったがQB#10宅和から#15WR神津(済4)へ見事なロングパスが決まりTDに成功。続く東大の攻撃ではDB#7武中(営2)が相手のパスをインターセプトし、無失点で攻撃権は立大に移る。QB#5中畑(営4)、#10宅和を中心にラン・パスを織り交ぜた攻撃でゲインを重ね、最後はRB#8太田(社4)へのTDパスが決まり追加点。その後は相手に1stダウンを更新させない堅い守備で第3Qを無失点で抑え、55-28で最終Qを迎えた。

エンドゾーンへボールを運ぶ中畑

得点後、ガッツポーズを見せる太田

第4QでもRushersの勢いは止まらない。QB#5中畑を中心に攻撃を仕掛け、開始4分にはWR#11川村へのパスが通りTD。62-28と大きく点差を広げていく。続くディフェンスではDL#95玉川(営4)が力強いタックルを見せ、1stダウンを更新させない粘り強い守備を発揮。しかし、ここから東大の反撃が始まる。相手DLのQBサックでファンブルしたボールを回収されると、攻撃権は東大へ。ランでゲインを許すと、最後は相手QBにTDを決められる。それでも最後まで攻撃の手を緩めることなく、戦い続けるRushers。試合終盤にはRB#8太田、#25大庭(済4)を中心にランプレーで1stダウンを更新していく。得点には繋がらなかったものの、最終スコアは62-35と大きく点差をつけての勝利となった。

ボールを保持し走る大庭

賞状を持ち、笑顔を見せる選手たち(左から野田真(済4)、猪股、宅和)

58年ぶりとなる関東学生アメリカンフットボールリーグ1部TOP8で1位(同率)の快挙を成し遂げた立大。会場からは、今季戦い抜いた選手たちを称える大きな拍手と歓声が響き渡る。目標に掲げていた日本一には惜しくも届かなかったがフットボールを通じて多くの人の心を動かし、勇気を与えたに違いない。「一流の日本一」へ。叶えられなかった夢は、確かに次世代へと引き継がれていく。

(11月30日 鈴木麻里奈)

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