【山岳部】最高峰ヒマラヤへの挑戦~創部100周年の巨大プロジェクト

今年で創部100周年を迎える山岳部は、世界最高峰の山脈であるヒマラヤ山脈へ挑む。3月7日に日本を発ち、28日間の壮大な旅へと向かう山岳部の部員たちへ事前インタビューを行った。

 ー自己紹介をお願いします
(中沢)法学部国際ビジネス法学科2年の中沢将大です。次期主将を務めます。
(横道)同じく法学部国際ビジネス法学科2年の横道文哉です。来年度、実地でのサブリーダーを務めます。

ーヒマラヤに行くことになった経緯
(中沢)1923年に山岳部が創部されて、2023年の創部100周年でいろいろなことができたらいいよねと話していました。ヒマラヤに行きたいという思いは全員あって、監督からも行ってみたらと言われていたので、9月くらいから計画をしていました。

ーなぜヒマラヤなのか
(中沢)日本人で初めてヒマラヤ登山をしたのが立教大学の山岳部ということと、先輩方もヒマラヤに行く傾向があったからです。
(横道)360度地平線の彼方まで5000㍍以上の山で囲まれていて、世界の屋根と言われているだけあって行ってみたいよねと話していました。

ー費用はどのくらいかかるのか
(中沢)本来は1人大体55万円ですが、OBOGの方々からの支援金もあり、35万円で行けることになりました。装備代や現地の滞在費、あとエージェントという登山の手配をサポートしてくれる会社、登山ガイド、自分たちの荷物を運んでくれるボーダーの手配などにお金がかかりました。

ーヒマラヤに行くことへの周囲の反応
(横道)入部当初から親には「ヒマラヤにいけるかも」と言っていたので、「ああそう、行ってらっしゃい」みたいな感じでした。
(中沢)僕もそんな感じです。笑

ー期待と不安どちらが大きいか
(横道)お金の心配を抜きにしたら楽しみで仕方がないです。笑 僕はよく登山中に写真を撮るんですけど、写真や動画を撮りまくりたいです。
(中沢)僕もすごく楽しみです。あと2年生で行けるということなので、来年、再来年の海外遠征にもつながると思っています。

ーヒマラヤ登頂へ向けて準備したこと
(中沢)準備としてはアイスクライミング講習と雪崩講習、ホワイトアウトナビゲーションの講習を受けました。
(横道)勉強面だったら高山病のリスクとか気象の勉強です。ヒマラヤは標高が高いから天気が荒れますよとか、こういう風な危険性がありますっていう勉強会を毎週やっていました。

(中沢)あとは医療系です。12月の富士登山では高山病の事前調査をしました。

ー高山病の事前調査とは
(横道)6000㍍級の山は一気に登ると高山病になりやすいので、ゆっくり登る高山順応というものを取り入れます。しかし先天的に高所に強い人もいるので、富士山などで血中酸素濃度を測って個々で高所に強い、弱いを把握するようにしました。

実地での調査の様子

ー普段の活動内容
(中沢)普段はクライミング練習やロープの使い方の練習、40㌔くらいの重いザックを背負って階段の上り下りをして足腰を鍛えています。それ以外だと春夏秋冬に合宿があり、それごとに目標の山を決めて計画書を書いたり、勉強会をしています。

ー苦労した登山
(横道)冬山は寒いし風が強いし、テント生活では雪から水を作ったり、風呂は入れないですが、そういうつらさは苦じゃないです。登っている時もつらいですが、景色を見たら苦ではないです。
(中沢)チームのリーダーだったら責任があるので、ルートの判断や天候を見て進むか止まるかの判断は責任が大きいので大変です。判断ミスで命を落とすこともあるので。

 

クライミングの様子

ー忘れられない光景
(中沢)剱岳が好きで、夏合宿は剱岳のキャンプ場で行うのですが、そこの景色が好きです。
(横道)それぞれの山にエピソードがあって一概にこれとは言えないです。さすがにヒマラヤに登ったらヒマラヤになると思うんですけど。笑 景色はそれぞれ良いですけど、そこにたどり着くまでの思い出が一番です。

(3月7日 取材/編集・木島昇大)

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