
【ラグビー部】 苦境の中でも前へ。慶應戦で示した意地
◆2025年度関東大学対抗戦 Aグループ◆
10月11日 森エンジニアリング桐生スタジアム

悪天候の中、主将・白石(営4)の故郷・群馬で迎えた第3戦。思い入れのある地で慶大との一戦に挑んだ。開始直後に相手に先制トライを許すも、進藤(社4)が粘り強く食らいつき、自身対抗戦初となる得点を挙げる。立教スタンダードで立ち向かう姿勢を示したが、最後まで慶大の勢いを止めることはできなかった。

1年生ながら存在感を放つ鈴木(営1)
鈴木のキックで試合開始。序盤は互いにキックを蹴り合う展開が続いた。開始2分、向井(ス1)のキックが自陣10メートルライン付近に落下。相手がすぐに反応し、流れるようなパスワークから右サイドを突破。鈴木がタックルに入るもかわされ、先制トライを許した。5分、相手のコラプシングによる反則から敵陣5メートルラインでラインアウトを獲得。佐久間が走り込む奇策を見せるなどトライ目前まで迫め込むも、慶大の堅い守りに阻まれチャンスを逃す。その後、モールで押し込まれ、追加トライを許す苦しい立ち上がりとなった。前半18分、村上(営2)が相手の落としたボールに反応し、立大ボールに。中山(法2)→天羽(済3)→村上とパスをつなぎトライライン目前まで迫るが、ノックフォワードで惜しくもトライならず。流れをつかみかけたが、インターセプトから再びトライを許した。前半終盤、相手のペナルティからラインアウトを獲得。モールで押し込み進藤がトライを決め、待望の初得点。続く攻撃では、途中出場の大畑(観3)が鋭いステップで敵陣5メートルまで切り込むも、ペナルティでチャンスを失う。その後も粘りを見せたが、相手の素早い展開から再び失点。集中を切らさず戦い抜いたものの、前半を5−34で折り返した。

トライ成功に拳を突き上げ、歓喜する選手たち
続く後半、何とか点差を縮めたい立大。相手のキックオフで試合が再開されるも、開始直後から押された展開が続く。開始7分、慶大のラインアウトからモールを形成され1人が抜け出し、トライライン付近に迫られる。すかさず村上らがタックルを仕掛けるが力強く押し込まれ、トライを奪われた。さらに後半19分、立大のペナルティからスクラムを組んで試合再開。慶大にボールをキープされたまま、トライラインを目指して一直線に走り込まれる。選手たちが懸命に追いかけるも差は縮まらず、会場からはどよめきが広がる。ピンチかと思われたがここで佐藤(文4)が鋭いタックルを決め、何とか食い止めた。それでも慶大の勢いは止まらない。じわじわと立大陣内に入り込みまれモールで押し負け、追加点を献上した。続く23分、立大がボールをキープし果敢に攻めるが、モールになりボールを奪われまたもや失点の危機。しかしここで渋谷(営2)のタックルにより、ボールを奪い返す。佐藤が22メートルライン付近から一気に芝生を駆け上がり、ボールは佐久間(法4)へ。さらに数人にパスが回るも惜しくもノックフォワード。チャンスを逃した後、再び得点を許す。その後も慶大相手に苦戦し、5―61でノーサイドとなった。

鋭い動きで相手を翻弄(ほんろう)する佐藤
序盤から慶大に主導権を握られ、最後まで流れを引き戻せず厳しい戦いとなった立大。次戦の相手・明大も強力なチームであり、決して油断は許されない。「勝ち抜くつもりで準備したい」。連敗を止め、勝利へとつなげられるか目が離せない。

初得点を挙げた進藤
(10月21日・今野春和、横田侑奈)
◆トライを決めた進藤選手◆
―本日の感想
チームが始まった時からターゲットにしていたゲームなのですが、自分たちでやってきたことが存分に出せなかったのが結果だと思っています。特にコンタクトの部分で圧倒されてしまって、自分たちの力不足や準備不足を痛感させられた試合でした。
―対抗戦にて初スタメンだそうだが、どのような気持ちで試合に挑んだか
絶対勝たなければいけないと思って1週間準備してきました。
―試合のゲームプランは
キックで陣地を取って、そこからフォワードのモールやラインアウトを起点としたアタックで敵地に入って、トライをするという風に得点を重ねるプランです。
―本日は雨だが、天候に応じて変えたプレースタイルや作戦はあるか
キックを多めに使って相手にやりづらいプレーをさせることです。
―自身のプレーについて良かった点と課題点
良かった点は、セットプレーを安定させてマイボールを獲得できたことだと思います。課題点は個人としては当たり負けしてしまった点や、ディフェンスで外されてしまった点がまだ課題と思っています。
―前半のご自身のトライについて手応えはあるか
準備してきたモールでしっかり得点につなげられたのが良かった点だと思ってます。
―ハーフタイムの話し合い
フォワードとしてはモールディフェンスをゴールラインでしっかり相手を抑えようっていう話し合いが出ました。
―次回の試合に向けて意気込み
明大戦は自分たちも後がないので、全部やれることを全部準備して、勝ち抜くつもりで準備したいと思います。


