
【ラグビー部】「変わる、変える」強豪・帝京大相手に新たな立大をみせつける
◆2025年度関東大学対抗戦 Aグループ◆
9月13日 対帝京大 駒沢オリンピック公園陸上競技場
9月13日、駒沢オリンピック公園陸上競技場にて関東大学対抗戦が開幕した。相手は大学選手権4連覇中の帝京大。立大は強豪相手に果敢に挑み、一時はリードを奪う展開も見せるが、惜しくも敗戦。それでも全国屈指の強豪相手に堂々たる戦いぶりをみせた。
帝京大のキックオフで試合が開始。開始早々、帝京大の素早いパス回しに翻弄(ほんろう)され、前半2分に先制トライを許す。しかし7分、立大ボールのラインアウトから、有賀(理3)のキックで相手陣地に大きく前進。22メートルラインでの立大ボールラインアウトからモールを形成すると、中山(法2)の力強いアタックと大畑(観3)の鋭いブレイクダウンでトライライン手前まで大きくゲインする。その後もフェーズを重ねトライライン直前でSH有賀がパスダミーから相手の隙をつき中央にトライ。佐藤(文4)がコンバージョンキックを成功させ帝京大から一時リードを奪った。しかし、すぐさま帝京大にターンオーバーされ逆転トライを許す。その後もLO古田(ス1)の低く鋭いタックルが相手のターンオーバーを誘うなど強敵相手に攻撃を続けた。
追加点を奪いたい立大だが、前半27分自陣10メートルライン付近の相手ボールラインアウトから追加点を献上。30分にも自陣で帝京ボールのスクラムから大外に回され追加点を許した。38分にはFB大畑のロングキックで敵陣に大きく前進。しかし立大にペナルティーなどが重なり、トライを献上。前半を7-31で折り返す。

“トライを決め喜ぶ選手たち”
後半は立大ボールのキックオフで再開。後半1分、帝京大がシンビンで一人少ない状況に。追加点を奪いたい立大は後半4分、アドバンテージを獲得し、敵陣22メートルラインでモールを形成。立大ボールをキープしながら、LO中山が相手DFの隙をつきトライ。佐藤のコンバージョンキックも成功し、14―31とした。後半8分、相手の鋭いヒットに前田純(巣2)、向井(ス1)らのトリプルタックルで応戦。会場を沸かせた。しかし強豪・帝京大の攻撃は止まらない。後半13分、17分と続けてトライを献上。14-43とする。しかしここで攻撃を続けるのが今年の立大だ。後半20分、相手のオブストラクションから立大ボールに。佐藤の力強い突進で大きくゲイン。ゴール前でフェーズを重ねるも惜しくも得点にはつながらない。しかし後半33分、敵陣10メートルライン付近で立大ボールスクラム。向井の果敢なアタックで前にゲインすると、途中出場の斉藤(法4)がディフェンスの間をつきトライ。素早いパス回しで相手DFを崩し、見事追加点を奪った。その後も追いつきたい立大だったが、その後は得点できず試合終了。21ー48で試合を終えた。

“MIPに選ばれた角田(営4)”
強豪・帝京大に堂々と挑み、確かな爪痕を残した立大。絶対的王者相手に得点を重ね、最後まで果敢に攻め続ける姿は「変わる、変える」という今年のスローガンを体現するものだった。最終スコアは21―48と開いてしまったものの、通用した部分や課題は明確となった。悔しさと手応えを胸に刻んだ選手たちが、次なる舞台でどんな変化を遂げるのか。創部史上初の大学選手権出場に向け、挑戦の道のりはまだ始まったばかりだ。
(9月27日・相場樹)
◆コメント◆主将・白石選手
―帝京大に対して渡り合えているように感じたが、実際の感触はどのように感じたか
今シーズン強度・精度を上げようという風にやってきました。そういう意味では強度の部分は通用したのかなと思います。その中で、精度の部分が非常に劣っていて、スコアが開いてしまったと思うので、そこを次戦で修正していきたいと思います。
―同じFWとして同期の角田はどのような存在か
体は決して大きくない中で80分間身体を動かし続ける、オフの日であっても練習し続けるとかグラウンド内外で立大のフォワードのスタンダードを上げてくれる、戦う姿勢を見せてくれる重要な選手の一人です。自分たちの代のフォワードは多いですが、その中で彼が引っ張って練習の質や普段の私生活の質を上げてくれる選手です。
―21対48というスコアはどのように受け止めているか
まずは帝京大に対してそこは押し切れた部分。逆に48点取られてしまった部分。自分たちがやってきたことをやれば、帝京大相手にもそこはできるって自信はありましたし、逆にそこを抑えなければ勝つことはできない。自分たちが目指しているのは大学選手権です。帝京大のような強い大学と戦っていかなければならないので、その点差をひっくり返せるような練習をしていきたいと思います。
―過去3年と比べてどう感じているか
試合前のマインドセットが過去3年間と違ったと思います。あの帝京大っていうのを意識しながらも決して相手に合わせるのではなく、どう立教スタンダードをぶつけるのか。自分たちが今年対抗戦4勝を挙げている覚悟を示すという意味でも、ロッカールームの雰囲気が去年と違ったと思います。