【スケート部スピード部門】野明、全日本距離別で自己ベストを更新!

◆第32回全日本スピードスケート距離別選手権大会女子1500㍍◆

10月26日 長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)

外は雨が降り寒さが増してきた長野市。一方、会場内は国内トップ選手の代表争いや今シーズン開幕戦への期待で熱気に満ちていた。野明(ス3)にとって足首の怪我から復帰後、初めてのシーズンの開幕戦となった今大会。1日目の3000mでは自己ベストを更新していた。3日目は1500㍍に出場し、ワールドカップ派遣標準記録を突破。2シーズンぶりに自己ベストを更新して10位で大会を終えた。

 

競技が始まり、野明は3組目が始まる頃からアップレーンでウォーミングアップを始めた。全体の6組目で登場した野明。アウトコースのスタート位置に付くと屈伸と深呼吸をして集中力を高める。号砲が鳴るとスタートから積極的な滑りを見せ、最初の300mを暫定トップとなる25秒89で通過した。次の1週も28秒92で、攻めた滑りを続け700mを再び暫定トップで通過する。前半の300mと700mの通過タイムは全体でも3位と好タイムだった。

 

しかし、レース後半になると口が開き少し疲れが見え始める。なんとか1周を30秒81で持ちこたえ、1100m通過は1分25秒62で通過し暫定2位。残り1周を告げる鐘が鳴り、滑りもより一層力強くなる。両腕を振りながら最後の直線を走り抜け、1分58秒91でゴールした。結果は10位で見事自己ベストを更新し、レース後は笑顔でガッツポーズを見せた。

 

今シーズンはミラノ・コルティナオリンピックも控える大事なシーズン。今大会の結果をもって3000m、5000mで来月行われるワールドカップへの派遣を決めた。そして苦手意識のあるという1500mは結果的に6人が1分58秒台という混戦となった。今レースでも自己ベストを更新し、怪我からの復活をパフォーマンスで示した野明。「58秒の中の勝負を戦えるようにならければいけない」というように彼女はさらに上を見据えている。世界の舞台へ向かう彼女の今シーズンの活躍に注目だ。

 

(11月9日 藤本直太郎)

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◆コメント◆ 野明選手 インタビュー

-本日の試合の感想

2年ぶりにベストが更新できたので、自分的にはすごくいいレースだったと思いますが、やはり順位的に見るとどうしても下の方になってしまったなと思うので、そこは1分58秒の中の勝負をちゃんと戦えるようにならなければいけないなということを実感したレースになったと思います。

 

-本日の試合前レースプランなど

今日の1500メートルは今まで少し苦手な種目だったので、1番やってきていなかったこともあり、順位で3000メートルのように、ワールドカップを順位で狙おうと考えられるような立ち位置にいる種目じゃないので、自分のレースに集中しようと思っていました。コーチと決めた今日のテーマは、「落ち着いて攻める」ということです、いつもバタバタして走ってタイムを出す感じでしたが、今日は落ち着いて行こうという話をしていました。

 

-今シーズンの出来栄えやコンディション

今シーズンは怪我明けのシーズンでもあるので、やはり思うようにいかないことの方が正直ここまで多くて、8月にあった大会も、結果が全然出なかったのですが、今シーズン、ここに来てやっと調子が上がってきたなという感じは自分で感じています。

 

-3000㍍ではワールドカップ派遣標準記録突破して4位入賞だったことについて

ここの大会は3000メートルに標準を合わせてやってきたので、3000メートルが1番良い形で、その滑れたということに加えて、ワールドカップに出場できる5番というそのラインにもしっかり入ることができたので、3000メートルはちゃんと自分のやるべきことができたと思っています。

 

-オフシーズンに強化したポイント

去年足首を怪我したこともあり、今年はそこのリハビリと並行して練習をする形になっていたので、まずはそのリハビリの方をしっかりやるということを強化すべき、やるべきことの1つとしてあげてきました。それと同時に、上半身や細かいところ、足首をどうしてもカバーして滑らなければいけない時に必要なところの強化も自分的には結構しっかりやってきたつもりです。あとはやはり持久力の強化は去年に引き続きやってきましたし、これからもやっていきたいなという風に思っています。

 

-今後の目標

ここで出したタイム、ベストタイムをまずはしっかり超えることと、これと同等のタイムをまずはちゃんと毎大会出せるようにすることが自分の目標です。やはり大きい大会なのでしっかり合わせてきているということもあるのですが、合わせた上で緊張してやったレースは自分のものという風にはあまり考えられないので、それをちゃんと自分のものにして、これからレースしていきたいなということはすごく考えていて。あとはここから続く海外のレースとか、国内の大きい大会もしっかり質の良いレースをできるようにしたいなっていう風に思います。

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