
【野球部】優勝に向け絶対に落とせない慶大戦。勝ち点獲得となるか〈秋季リーグ戦 慶大戦展望〉
ここまで勝ち点2の立大は、3戦目の東大戦で延長にもつれ込むも粘り強さを見せ勝ち点を獲得。昨季は5位でリーグ戦を終えた慶大相手に勝ち点を献上した。優勝をつかむべく今季こそ勝利できるか、注目の対戦カードを迎える。
左右のエースを打ち崩せ

慶大の絶対的エース・外丸(4年=前橋商業)
慶大投手陣で注目すべきは、左のエース・渡辺和(3年=高松商業)。昨秋には最優秀防御率を獲得した実力者だ。昨季は防御率4.25と伸び悩んだものの今季はここまで1試合目の先発を務め、150km近い速球で好投を見せている。しかし東大戦では勢いのある東大打線に打ち破られ4回に一挙5失点。そこからどう持ち直したかに注目だ。そして右のエース・外丸にも注意が必要。コントロールと変化球が持ち味に、経験豊富な絶対的存在として投手陣をけん引する。今季は2度の先発をともに4回で降板するなど苦しさを見せたが、東大戦で7回無失点の好投を見せ初勝利をあげた。昨春は外丸に徹底的に抑え込まれ、勝ち点を逃した立大。1年次から活躍してきたエース相手に打ち崩せるかが勝利の鍵だ。

攻撃の要、小林隼(コ2=広陵、写真左)と山形(コ4=興南)
対する立大打線は打線が好調の兆しを見せる。2年生の二遊間コンビ、村本(文2=大阪桐蔭)と小林隼は、打率は3割を維持し続けチームに貢献。特に小林隼は、チームの命運を分ける場面で1本放つ勝負強さをもっている。今季はここまで4本塁打を記録し、法大戦や東大戦での本塁打はチームを勝利に導いた。好調はバッターだけではない。今季、落合の安定感のある打撃に磨きがかかり、打率は.385を記録するとともに自身初のリーグ戦本塁打を放った。投手・竹中も東大戦で本塁打を放ち攻撃面でも存在感を見せている。
そして山形も勝敗の鍵を握っている。昨季三冠王に輝いた山形だが、今季は実力を発揮しきれていなかった。しかし東大戦では2打席連続本塁打を放ち、打率も3割台に。慶大戦でも一本足打法で豪快なアーチに期待したい。
東大戦でリーグ戦初安打初打点を記録しサヨナラ勝ちに貢献した北田大(コ4=広島新庄)や、豪快な本塁打を放った鈴木唯(コ4=東邦)にも注目だ。さらに主将・西川(社4=神戸国際大附)や桑垣(コ4=中京大中京)など、ラストシーズンとなる4年生の意地の猛攻に期待したい。
勢いある打線を封じ込め

豪快なスイングを見せる常松(4年=慶應湘南藤沢)
慶大打線は、竹田(環1・聖光学院)に要注意。1年生ながら今季の法大戦では、4試合で12打数5安打の大活躍を見せ打率も.346と好調を維持。名門・聖光学院のルーキーに注意が必要だ。また、捕手から三塁手へコンバートした渡辺憩(2年=慶應)や今季4番を任され、パワーあるバッティングの常松にも要注意。慶大打線は序盤沈黙していても一発をきっかけに勢いづく爆発力があり、立大投手陣としては先制点を与えないことが重要となる。

好投を見せる小畠(営4=智辯学園)
慶大打線を迎えるのは、絶対的エース小畠。コンディション不良のため出場は遅れたものの、今季もここまで試合をつくる投球を続けている。竹中は小畠不在の中、今季初戦から先発を務めた。法大3回戦では8回無失点に抑え、勝ち点獲得に貢献。先発陣が流れを作り、大越(済4=東筑)や吉野(コ4=仙台育英)など昨年からリーグ戦での経験を積んできた4年生投手陣が打線を抑え込めるか。また、投手とともに立大の守備の要となる捕手・落合の活躍にも注目だ。今年から正捕手として安定感のあるリードと強肩でチームに貢献。共に仙台育英出身の左腕・齊藤蓉(コ3=仙台育英)、田中優(文2=仙台育英)も、着実に慶大打線を抑えることが求められる。
8年ぶりの優勝に向け、絶対に落とせない慶大戦。「飛躍」したタテジマナインの活躍から目が離せない。
(10月17日・木屋沙織)