【準硬式野球部】投打が噛み合い法大に快勝!全員野球ここに極まれり

◆2021年度東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦◆

10月16日 対法大 早大東伏見グラウンド

秋リーグも残すところ4戦。3勝3敗で後がない立大は、春リーグを1勝2敗で負け越した法大戦を迎えた。先発・石田(コ4)が2回を1失点に抑えると、続く八十川(コ4)、竹生(コ3)は7回無失点と法大打線を封じ込めた。一方の打線は、6回まで後1本が出ない煮え切らない展開。7回に吉野(コ2)のレフト前ヒットから2点を挙げ勝ち越しに成功すると、8回には飯村(理4)のランニングホームランで点差を広げる。9回には打線が目を覚まし、打順一巡で一挙6得点。全員野球で勝利を収めた。

「継投で勝った」

学生コーチの加納(コ4)は試合をこう振り返る。先発は先月の明大戦以来の登板となる石田。初回、捕手の悪送球の内に先制されるも、集中力を切らさず三振に打ち取った。3回裏、石田の放った球が先頭バッターのヘルメットをかすめ無死一塁に。重苦しい雰囲気の中、マウンドに上がったのは八十川。セカンドバッターをセカンドゴロに打ち取るも、続くバッターに与四球、さらに2塁ランナーの走塁成功で1死一、三塁のピンチを迎える。それでも打たせて取るスタイルで着実に2アウトをもぎ取ると、膝をつき雄叫びをあげた。5回裏までの3回を無失点に抑えた八十川に竹生も続く。自身も“ほぼ完璧”と評するストレートと変化球が冴え渡り、6・7・8回を3者凡退に抑える。9回裏に初めてランナーを出すも最終バッターを見逃し三振。直前の攻撃時にはかけ声で溢れていたベンチも、竹生の投球に息を呑んだ。

ピンチをしのぐ好投を見せた八十川

飯村劇場

この日最もベンチを湧かせたのはこの男。2回と6回、塁にランナーを置いたチャンスでは飯村の一本が出ず得点を逃した。7回表、1死満塁のチャンスから相手の悪送球、小松(社3)のピッチャーゴロで勝ち越しに成功。このままリードを広げたい立大は8回表、1死無塁でバッターボックスには飯村。初球から大きく膝を曲げバントの構え。身長163センチメートルと小柄な飯村は一際小さく見えた。1球ごとに盛り上がりが増すベンチ。そして4球目、振り抜いた打球は右中間へ。外野陣がフェンスに入った、入らないでもたつく間に飯村の足はホームに生還。序盤の不振を伏線とも思わせる、見事な“飯村劇場”であった。

大きく膝を曲げ、バントの構えをする飯村

飯村を笑顔で迎える学生コーチの加納(写真中央)

投打が噛み合い、優勝への望みを繋いだ立大。「今秋リーグで1番声が出てたんじゃないかってくらい、ベンチが明るかった」。と竹生が振り返るように、チームの雰囲気も上々だ。残り3戦も“市野世代”らしさを存分に発揮してほしい。

(10月16日 安倍のぞみ)

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