【合気道部】#10月クローズアップ対談企画 主将・佐々木×主務・宮下 切磋琢磨し成長する

合気道部を幹部として牽引する主将・佐々木(法3)と主務・宮下(法3)。2人に合気道部の強みや競技としての魅力、現在のモチベーション維持などについて語ってもらった。(10月15日、Zoomにて取材)

カメラに向かってポーズを決める佐々木(左)と宮下

ー互いの印象について
宮下〈以下、宮〉)佐々木は技の研究とかすごく熱心にしていて、私もそれにすごく刺激を受けて練習頑張ろうと思えるし、切磋琢磨できる仲間かなと思っています。

佐々木〈以下、佐〉)宮下は練習に関していえば、自分の自主練に付き合ってくれて、受け身とか技についてのアドバイスを積極的にしてくれるのですごく助かっています。仕事面でいうと主務という立場で、いろんな情報を取りまとめてくれて助かっています。

合気道部の魅力とは

ー合気道部の良いところと聞かれたら真っ先に浮かぶものは
宮)練習が4日のうちから3日選ぶっていうスタイルで、オフ期間も長いので部活だけじゃなくて何か他のことにも力を入れて取り組めるところは魅力かなと思います。

ー他のこととは
宮)兼サーしている部員もいますし、資格勉強に励んでいる子も多いかなと思います。
佐)留学とかもいいね。半年くらい行ってた。
宮)帰ってきた後も普通に部活で練習できるので、いいところかなと思います。

―佐々木さんが思う魅力は
佐)4年生がいた時は30人くらい、4年生抜けて15人くらいでそんなに規模が大きすぎず小さすぎずっていう人数なので、上級生と下級生が一緒に練習することが多く、教え合う関係があってその雰囲気がいいのかなと思います。上下関係が厳しすぎない。上級生と下級生が分かれて練習するとかではないので、話し合いながらできるところが楽しいところかなと思います。

ー快適な上下関係はどんなことから感じる?
佐)帰りに一緒に食事に行くことももちろんあります。そこで気遣って話せないこととか大学のこと、生活のこととかもいろいろ話します。部活の中でも、もちろん部として礼儀も必要なんですけど、それだけじゃない。先輩に対して、「ここをこうした方がもっといいと思います」とか普通下級生から話しにくいようなアドバイスをしたり、上級生から積極的に後輩に「どうだった?」って聞いたり、そういうやりとりがけっこう多いのかなと思います。

ーその雰囲気は伝統的にある?
佐)そうですね、ずっと先輩でも後輩でも関係なく。合気道部はみんな最初未経験者で、大学から合気道を始めたんですね。歴としては浅いので一緒に切磋琢磨しながらという色は強いと思います。

宮)たまに師範が練習を見にきてくれるんですけど、コーチがいないので基本的に先輩から代々後輩に教えていく感じで。だから、すごく先輩後輩の絆が深いのかなと思います。

ー部全体で研究熱心な人が多い?
宮)そうかも。休憩時間に先輩にアドバイス聞きに行くようにしている子もけっこう多いし、あとは取り技とかも自主練している人が多いかなと思います。

佐)各々が上昇志向を持っているっていうのはもちろんあるんですけれど、部活として後輩に質問あるかよく聞くようにしていたり、部活が終わった後に試合形式の練習をしようって声をかけたり、後輩からも先輩一緒にやってくださいって声かけてきたりします。

ー幹部学年として受け継ぎたい伝統、変えたい伝統はあるか?
宮)技を後輩に伝えるっていうスタイルは受け継いでいきたいなと思います。私たちが頑張って習得して、それを正確に後輩に伝えて、また後輩が次の代に伝えてってできたらなと思います。

佐)今の雰囲気というか色的なものは崩さず残していきたいなと思っていますね。変えたい伝統は特に思い当たらないです。

―初心者の指導を学生中心でやることについて
宮)基本的に私は、教えながら自分も学ぶというスタイルです。後輩に教えるときに自分もここは気をつけないとって学ぶこともありますし、自分も成長しつつ後輩にも教えられたらなという感じです。

佐)先輩から教えてもらったことをインプットして、後輩に向けてアウトプットしていく。そこで後輩からも「ここはどうやればいいんですか」とか質問されることが多くて、自分でも意識したことがなかったっていうポイントも多いので、自分で考えて実践してみて、アドバイスしながら自分も成長していくと思っています。

ー個人競技でも部として1つにまとまっている秘訣は?
佐)やっぱり合気道が好きっていう気持ちがもともとみんなの中にあると思うんですよね。合気道の何かしらに惹かれている部分があると思うので、その点でつながっているというのもあります。

宮)個人競技だけど周りからの刺激が強いっていうのもあるかもしれないです。周りがうまくなるから自分もうまくなりたいですし、そういう面でまとまっていると思います。

佐)あと合気道は1対1で対決する形なのでどうしても自分が技を習得したいときは受けが必要なんですよね。人を巻き込みながら練習していて、自主練ももちろんできるんですけれど人とあたりながら練習しているので、団結する意識になっているのかなと思います。

合気道の本質を知り、のめり込む

ー合気道のどこに一番惹かれるか
佐)どのスポーツもそうだと思うんですけれど、合気道は理論的なんです。人体の構造とか重心の移動とかを考えながら技をかけていくので、自分の頭で理論的に考えて、身体で実践していく。身体を動かすだけじゃなくて頭を同時に動かすところが楽しいところです。

宮)私も技の原理を考えながら、技をかけていくところですね。かかったなという実感が得られたり、練習の中で成長を感じられるところもあったりして楽しいです。

ー理論的なことも後輩に教えるのか
佐)名前がついてたりするんです。この方向に引っ張ると身体が倒れやすいとか、そういう原理にも名前がついているので、理論も教えつつ動きも教えて。すべての動きに理由があるっていうのがあって、「この技のかけ方は他の技の動きに似ているよね」とか「他の技の原理を応用して」とかそういうことも教えるのは面白いです。相手と自分の身長によっても力のかけ方が変わるので、そこも考えて変えてやります。最初はもちろん簡単な技術的なことから教えますけれど、体が動くようになってきたら、「この動きにはこの意味」っていうのを細かく教えていく感じです。

今できることは

コロナウイルス拡大の影響で2月まで試合は中止が決定した。

ー大会がない中でモチベーションはどのように維持している?
佐)うちの流派には100種類以上技があるんですね。なので、新しい技をどんどん習得していく、幅を広げていくっていうのが今のモチベーションですかね。

宮)今は基礎を見直すのもゆっくりできる時期なので、それを応用につなげて頑張りたいです。

佐)大会前になると大会に則した練習メニューとかになっていくので、新しい技を増やすっていうよりは今知っている技を突き詰めていくことが多くて、あとは試合形式の練習で。もちろんそれも楽しいんですけど、こういう長い期間、ゆっくりした期間がある時には新しい技を覚えることがメインになりますね。

ー今練習は通常通り行われている?
宮)そうですね。マスクは着用して、あとは普段と変わらず練習しています。

ーラストイヤーの目標は
宮)大会で成績を残すっていうのはもちろんなんですけど、さっき言ったみたいに変化技とか技の種類がすごく多くあるので、それを制覇とまではいかないけどある程度新しい技を網羅できるようにしたいです。

佐)試合はしばらくないですが、このままコロナが収まればあるとは思うのでそこで結果を残す。あと、自己成長はもちろん大切だと思うんですけど、主将として部活全体を見るという意味で団体戦とか、部活の基礎レベルを上げていくってことを課題というか目標にしていきたいなと思います。

(取材 日野雅由子・洞内美帆/編集 藤咲恵子)

「立教スポーツ」編集部では現在の活動状況を鑑み、10月号は紙面の発行を行わず、Web記事(クローズアップ)での情報発信をする運びとなりました。取材にご協力いただいた各部の皆様、ありがとうございました。

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