
【ラグビー部】2025年関東大学対抗戦 明大戦直前インタビュー
開幕戦から苦しい戦いが続く中、10月26日に迎える明大戦。立大ラグビー部は大学選手権出場を目標に掲げ、チームとしての結束力を高めてきた。明日に迫った明大戦は、これまでの積み重ねを形にする絶好の舞台である。強豪相手にどこまで通用するか、自らの可能性を試す一戦。主力選手としてチームを支えるFB大畑咲太(観3)とPR石原捷聖(ス3)の”東海大大阪仰星コンビ“に明大戦にかける意気込みを聞いた。
―菅平合宿を終えてチームの雰囲気はどう変化したか
(石原)
菅平合宿が終わって、より一層シーズンに対する意識っていうのが選手それぞれ変わってきたなって感じました。
―菅平合宿を通じて成長した部分は
(石原)
個人としては、やっぱりスクラムの部分で自分の強いスクラムを組めるようになったなと感じました。チームとしては、戦術とかの部分とかが確立してきていて良いなと思いました。
(大畑)
自分はバックスからのゲインラインが切れるところで、春先はあんまり新しい戦術という所で、上手くいかないところもあったんですけど、菅平とかで試合を重ねるにつれて、バックスがボール持ってゲイン出来ましたし、個人としてはそこで自分はラインブレイクする回数が増えてトライも結構取れたので、そこは自信を持ててきている部分だと思います。チームとしても、菅平は4戦中3勝していますし、実力もつけてきたかなとは思います。
―菅平合宿を終えて明らかとなったチームの課題は
(石原)
チームの課題としては、ラインアウトの精度のところがまだ全然菅平終わっても低いままだったので、そこは課題になっているのかなと感じました。
(大畑)
戦い方のところでやっぱり対抗戦はトップレベルのリーグなので、立教がやりたい戦い方っていうのはそう簡単にはやらせてくれないので、行き詰るところもあると思うんですけど、そういうときにどういう戦い方をするのかっていうところがまだまだチームとして確立できていなくて、そこは結構課題だと思っています。

東海大大阪仰星高校出身コンビの大畑(写真右)と石原
―対抗戦3試合を終えて通用している部分は
(石原)
チームとして通用している部分として、キックカウンターとかは立教の強みの部分ですごい良いところでもあるし、トライも取れている部分が多いので、そこは強みになっているかなと思います。
(大畑)
慶應戦はちょっと駄目だったんですけど、その前の二戦に関しては、ディフェンスのところはチームとして強みだなと思ってて、前年だとやっぱりフィジカルのところで一対一で負けてしまってそこでゲインされることが多かったんですけど、一対一のところも結構強くなってきている印象があるので、フォワードのところでも勝つところは勝っているし、バックスも全然止められていると思うし、最終的にはゲイン負けをしないというフェーズもあったと思うので、そこに関しては立教の強みになってきているかなと思います。
―対抗戦3試合を終えて露呈している課題は
(石原)
課題はチームの一体感ですかね。Aチームはこの前の慶應戦に対する意識が強かったんですけど、他のチームの人たちはまだAチームに熱量が届いていなくて、差があるなと思いました。
(大畑)
そうですね、やっぱり意識の差がどうしても出てきてしまうので、練習中も雰囲気とか差がありましたし、全員でいい雰囲気でいい熱量もってやらないとお互いあまりいい刺激にならないので、そういう部分では試合への準備ってところが欠けていたかなと思います。
―意識の差を修正していくために意識していることは
(石原)
やっぱり目標を常に口にして、それに足りていないレベルであったり、熱量があれば、自分たちがどんどん指摘して、僕らはまだ三年なので、四年と一、二年をつなぐ役割だと思っていて、自分が引き上げて四年生についていけるようなことをしていけたら良いなと思っています。
(大畑)
今週取り組んできたこととしては、練習の雰囲気を自分から上げるという所で、今週で言えばジュニアの試合週で対抗戦に出てる組はお休み週みたいな感じになるんですけど、そこで気持ちを切らすんじゃなくて、チームとしての目標でジュニアの昇格という所もあるので、自分がジュニアの試合メンバーの相手をしているときは、こちらから雰囲気を上げて、精度よく向こうの練習になるように意識づけて、向こうのチームの雰囲気を良くして、いい練習になるように心がけています。
―前節の慶應戦を振り返って
(石原)
前節の慶應戦は、立教スタイルっていうのを全うするっていう風に言っていたんですけども、慶應さんのブレイクダウンとかの細かい部分で自分たちがまだまだ足りないなと感じました。

下級生時から主力として活躍していた大畑(2024年春季大会対慶大)
―慶應戦で明らかとなった課題、また次戦までに修正する課題は
(石原)
課題は、タックルの成功率が著しく低くてそこは個人の問題なんですけども、その課題を修正するために空いた時間で各々が、自主練、タックルとか自分でできることを練習していかないといけないなと思います。
(大畑)
ディフェンスが一番課題なんですけど、アタックの所でも前の試合は1トライしか取れていないので、トライ取らないと勝てないので、攻撃のところでの精度というか、アタックの選択肢という所で正しい方を選べるような練習をしていかないといけないなと思います。

タックルをうかがう石原
―高校時代から関わりや交友関係があったと思うが、プレーや私生活の中でお互い尊敬している部分は
(石原)
咲太は一見クールに見えて、実はめっちゃチームメイトのことが大好きで、大切にしているなっていうのを僕は結構感じてて、そこは結構ありがたいというかつなげてくれるので、すごい良いなと思ってます。
(大畑)
捷聖は本当におっとりしているんですけど、学年としてもチームとしても間を繋げてくれるというか、まあずっとじゃないんですけど、学年でもチームでもぎくしゃくする時に、石原はそこにかっとならずになだめる役というか、チームの良い関係性を保つということをやってくれていますし、試合では体重が重い中でもチームで一番運動量としては走ってくれていますし、チームのために働いてくれているなという印象があるので、試合中も尊敬しています。
―高校時代からプレー面で成長した部分は
(石原)
僕は高校時代はポジションが違っていて、プロップだったんですけど3番で、大学になってやったことのない1番というのを経験して、大学ではスクラムが重要になってくるので、そこの部分はトレーニングも積んで、スクラムも経験値なので、それをどんどん積めるようにして頑張ってきました。
(大畑)
自分はバックフィールドのところで、自分もポジションが変わって、ウイングをやっていたんですけど、そこからフルバックのポジションをやるようになって、結構バックフィールドにいる時間が増えて、バックフィールドでやっているのがキッキングであったりだとか、キックカウンターという所になるんですけど、そのキックカウンターのところでも、去年ぐらいからは結構ラインブレイクというか相手の脅威になっているなという自信はありますし、キッキングのところでも距離を伸ばせるようになってきて安定してきたので、そこは高校に比べて格段に成長している部分かなと思います。

ハンドオフで相手をかわす大畑(2024年対抗戦対日体大)
―高校時代のどのような経験が今生きているか
(石原)
高校の時にクラブリーダーっていう副リーダーみたいな役割をしていたんですけど、花園が終わって監督に自分がこのチームに残したものは何だと問われて、自分では下級生を引き上げたりして残せたと思っていたんですけど、「石原は優しすぎる、もっともっと指摘していい」とアドバイスをもらって、それは今の立教でも指摘の部分で厳しく、自分にも甘えず、人にも甘えさせずという所は今も生きていると思います。
(大畑)
高校時代のチームとしての自分の立ち位置としてはスタートでは出れたんですけど、そのチームの中で一番魅力のある選手、脅威のある選手かと言われるとそうではなくて、その15人の中でも埋もれていたなという自覚はあるんですけど、そこでやっぱりプレーしていて自分も何かしら変えないといけないなと高校の時から思っていて、大学入ってからは立教は全国からスーパースター的な一流クラスの選手が集まってくる学校ではないので、自分が一番前に立つという所は意識できたというか、高校のそういう立場から立たないといけないなと思っていたのでそこは意識するようになりました。
―次戦の明治戦ではお互いのどのようなプレーに注目しているか
(石原)
咲太はこの二戦でも見せてくれているラインブレイクっていうのは、やっぱり大きくてすごく助けられているので、そこは楽しみにしています。
(大畑)
フォワードと言ったらセットプレーという感じなので、セットプレーのところでは捷聖が引っ張ってスクラムでも明治を圧倒してもらえれば満足なので、それで頑張ってくれれば僕らも頑張ります。
―楽しんでラグビーをしているという意識はあるか
(大畑)
特に楽しんでいるという自覚はないんですけど、ラグビーが好きなので、立教のみんなとやっているラグビーは楽しいですし、まあ楽しんでいるのかもしれないですね。

果敢に攻め込む石原
―次戦それぞれ注目している選手は
(石原)
FWの古田(ス1)は結構ワークレートも高いので、期待してもいいのかなと思います。BKは鈴木大治郎(営1)かなと。彼のゲームメイクははまるところもあるので期待してもいいのかなと思います。
(大畑)
FWは角田龍勇(営4)さん。身長も大きいわけじゃないし体重もそんなめっちゃあるわけじゃないんですけど、コンタクトのところはやっぱフォワードの中でも結構トップレベルで体を張れる選手だと思うので、あの人が体張れるか張れないかでチームの雰囲気も変わってくると思うので、そこを期待してます。
―明治戦のテーマは
(石原)
テーマは変わらず立教スタイルを実現することで、自分たちのスタイルを崩さずに明治と戦ってきたいと思っています。
(大畑)
バックス的なことで言うとトライを取りきるという所で、さっきも言いましたけど慶應戦は1トライしか取れていないのでそれはバックスの責任でもあると思うので、フォワードが体張ってチャンスを作ってくれたところは、バックスがしっかり取り切って明治相手でも勝つ気持ちを大事にして勝ちを狙っていきたいと思います。
―明治戦に向けて一言
(石原)
まあ僕はフォワードなのでセットプレーで明治を圧倒して、バックスのトライの一助になればいいなと思っています。
(大畑)
この二試合で自信持ってきているランニングのところでチーム引っ張っていって勝利に貢献出来たら良いなと思っています。
(取材・稲毛もあな、榎本晃/編集・相場樹)


