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立教スポーツ259号

2025年10月2日更新

【準硬式野球部】闘志を燃やし、破竹の勢いで勝ち進んだ! 日頃の研さんが偉業へ導く 69年ぶり 全日本 準優勝 「自分たちの力が出せた」

安打を打つ下村

北海道で開催された第77回選手権大会に出場。69年ぶりの全国準優勝を成し遂げた!立大は2回戦からの登場。練習を重ねてきた守備力が光り完封勝利を収める。続く3回戦では、1年間極めてきたバントでサヨナラ勝ち!決勝では昨年の覇者・中大に惜しくも敗れたが、全国の舞台で日々の成果を発揮。8年ぶりの全国でさらに力を付けたナインの今後にも大注目だ!

力闘の夏

北の大地で幕を開けた全日本大会。一戦必勝を胸に全国の頂を目指した。抽選の結果、2回戦からの出場となった立大。序盤から3人の好投が光り、完封勝利を収めた。3回戦では東京六大学リーグでしのぎを削る強敵・早大と対戦。宿敵相手に雪辱を果たすべく挑んだ。先に主導権を握ったのは立大。2回裏に四球と安打で得点の好機を作る。勝負どころで白橋が打席に入った。「チームの勝利に貢献したい」。確実に送りバントを決め、先制点をあげた。その後は走者を出すも追加点を奪うことができず、緊迫した展開が続く。一進一退の状況を破ったのは早大。好投を続けていた先発・三浦が連続安打を浴び、試合は振り出しに戻った。両者譲らぬまま勝負は延長戦へ突入。1点を追う11回裏、打てば同点の場面で酒見に打順が回った。「絶対俺が決めてやる」。甘く入った球をライト前へ運び、同点に追いついた。一塁ベース上で拳(こぶし)を突き上げる。最後は白橋がスクイズを決めサヨナラ。難敵に見事白星を飾った。勢いそのままに準決勝を制し、決勝へ進出。前回王者・中大に惜敗したものの、69年ぶりに準優勝に輝いた。

精励の成果

数々の激戦を制し、決勝の舞台へ駒を進めた立大。守備から攻撃につなぐ野球を全国の舞台でも体現し、結果を残した。新チーム発足時から強化してきた守備力。試合形式のノックで連携の練習を繰り返し行った。互いに声を掛け合い、次のプレーを予測しながら動くことを徹底。「一球への執念を大切にする」。守備に対する心意気を全員で統一。同じ気持ちでグラウンドに立ち、堅実な守備体系を作り上げた。さらに攻撃面でも強みを作る。チームの課題として挙げられたバント技術。打撃練習の際に一級だけ行うことで試合の緊張感に近づけた。練習で培った大事な場面で決め切る集中力を試合でも発揮する。今大会決めた犠打は7つ。そのうち3つは点を呼び込む一打となった。得点圏に走者がいれば誰でもバントが出来る強みを存分に生かし、4戦中2戦を逆転勝利で収めた。本大会を通してされなる成長を遂げた立大。名実ともに全国にその名をとどろかせた。しかし、満足はしていない。次は4年生にとって最後の大会となる秋季リーグ戦。「優勝して幹部を胴上げしたい」。悲願達成のため彼らの挑戦は続いていく。(谷姫菜香)

試合後に笑顔を見せる選手たち

【女子バスケ部】新進気鋭の選手たちが気づいた歴史 体格差に屈せず立ち向かう 全国新人戦 準V

巧みなドリブルで相手を鮮やかに交わす渡部

留学生を擁する強豪ぞろいの全国の舞台。立大は体格差に屈さず、対等に渡り合った。大柴は多くの得点を演出しアシスト王を獲得。阿部、渡部も得点数などの項目で上位に名を連ね、それぞれ敢闘賞、優秀選手賞を獲得した。個人の活躍もさることながら全員で戦い抜いた立大。準優勝と輝かしい成績を残した。

日進月歩

次世代を担う若き戦士たちが集まる代々木体育館。バスケの聖地と呼ばれるこの舞台で全国準優勝を勝ち取った。春季リーグを終え、下級生のみの新チームが結成される。強みである頭脳プレーを武器に、5月の関東新人戦では過去最高の5位入賞。華々しい功績を残した一方で課題も浮き彫りとなった。他大が留学生を中心に戦術を作る中、立大は日本人のみのチーム編成。体格の壁をどう攻略するかが突きつけられた。全日本までの期間、上級生の胸を借り戦略の理解に力を注ぐ。中でも、オフェンス時に相手の守備とのズレを生むことを意識。待ち構えるディフェンスに対し、味方が壁となり行く手を封じる。敵の守備に生まれた一瞬の隙を狙い、速さが強みの選手がゴール。フィジカルでは敵わない相手とも渡り合える得点力を手に入れた。磨いた戦術とチーム力を強みに日本の頂点を目指す戦いに足を踏み入れる。初戦から順調に勝ち進み、グループステージを通過。準決勝に駒を進めた。昨年の秋季リーグで敗戦した強豪・拓大との大一番。試合の始まりを告げるブザーが鳴り響いた。

勇猛邁進

声援が飛び交う中、勝負の一戦が幕を開けた。留学生の圧倒的な高さを前に、思うようにディフェンスが機能しない。焦りで連携が乱れ、6点ビハインドで第1Qを終えた。試合の合間に戦術を改めて確認し、気持ち切り替えて挑んだ第2Q。コート内でも積極的に声を掛け合い、攻めの姿勢を崩さない。次第に練習の成果が表れ、相手をかく乱。拓大の守備にズレが起こりわずかな余裕が生まれる。好機を逃さず、三間が3Pを沈めた。外国人選手に厳しくマークされる中での貴重な長打に士気が高まる。盛り上がりに背中を押された阿部が連続でゴールを決め、逆転を果たした。後半も主導権を渡さず、渡部がロングシュートで3点を奪取。勢いに乗り、さらにリードを広げる。声援を味方につけ、勝利を呼び込んだ。日本一をかけた夢の決勝。関東1位の実力を誇る東京医療保健大と激闘を繰り広げる。惜しくも準優勝に終わったが、創部初の偉業を成し遂げた。9月から秋リーグが開幕。全国で培った力をもとに、下級生がチームに追い風を吹かせる。1部への返り咲きに向け、挑戦が始まった。(中村祈珠)

抱き合い喜ぶ選手たち