【野球部】鈴木唯が本塁打を放つも…接戦をものにできず〈春季リーグ戦 法大2回戦〉

≪法大戦の展望はこちらから≫

◆2023年度東京六大学野球春季リーグ戦◆

4月17日 対法大 明治神宮野球球場

 

打者成績

位置 選手名・学年・出身校 打数 安打 打点 四死球 本塁打
[5] 齋藤大(コ3=東北)
[3] 菅谷(コ3=市立船橋)
[4] 西川晋(コ4=智辯和歌山)
[2] 戸丸(コ3=健大高崎)
[8] 安藤(社4=明石商)
[7] 山形(コ2=興南)
[9] 鈴木唯(コ2=東邦)
岡村(コ4=立教新座)
[6] 鬼頭(文3=横浜)
[1] 沖(法3=磐城)
丸山(コ1=大阪桐蔭)
渡部太(コ4=春日部共栄)
吉野(コ2=仙台育英)

投手成績

選手名・学年・出身校 投球回 球数 被安打 奪三振 与四死球 自責点
沖(法3=磐城) 85
渡部太(コ4=春日部共栄) 11/3 40
吉野(コ2=仙台育英) 02/3 11

開幕戦を接戦の末、引き分けで終えた立大ナイン。法大2回戦の先発を任された沖(法3=磐城)は緩急のある投球で6回2失点の好投を見せた。一方で打線は先制された直後の5回に鈴木唯(コ2=東邦)の本塁打で1点差に迫るも、篠木(3年=木更津総合)の150㌔を超える直球を攻略できず敗戦を喫した。

好投を見せた沖

 

2戦目の先発マウンドを任されたのは昨年、中継ぎとしてブレイクを果たした沖。持ち味の制球力を武器に初回から強力法大打線に的を絞らせない。しかし4回、先頭に安打を許すと暴投で得点圏に走者を進めてしまう。今泉(4年=中京大中京)には139㌔の真っ直ぐで三振に切るも、続く内海貴(4年=横浜)には甘く入ってしまい、先制の2点本塁打を打たれてしまう。それでも去年の悔しい思いを経験したからこそ沖は崩れなかった。法大打線に捕まることなく、直後の打者を低めの変化球で三振に切り主導権を渡さない。沖は女房役の戸丸(コ3=健大高崎)と頻繁にコミュニケーションを計ったり、投球モーションを変化させる。投球精度を試合の中で向上させ、4回以降はホームを踏ませない粘りの投球。6回1四球2失点と安定感のある投球を披露し、マウンドを降りた。

リリーフとして活躍が期待される渡部太

7回から沖のバトンを受け取ってマウンドを託されたのは左腕・渡部太(コ4=春日部共栄)。リーグ戦初登板となった法大1回戦ではワンポイントリリーフとして1回を無失点に抑えた。出どころの見にくいリリースで打者のタイミングをずらしていく。低めにボールを集め、先頭打者を変化球で空振り三振。真っ直ぐは130㌔後半ながらも低めに落ちる変化球と緩急を織り交ぜた投球で、1回途中2奪三振の好投を見せた。8回からはピンチの場面で吉野(コ2=仙台育英)が登板。150㌔に迫る力強い速球主体の投球で相手打者を押し込み、得点を与えなかった。この試合で登板した渡部太、吉野に加え前回登板した小畠(営2)の3枚看板が立大のリリーフ投手陣を牽引していくだろう。

ピンチを乗り切った吉野

法大の先発は150㌔の速球を誇る豪腕・篠木。昨年は持ち味の直球が評価され、大学日本代表にも選出された法大のエースである。タテジマ打線は初回からファーストストライクを積極的にスイングしていく。初回、2死から主将・西川晋(コ4=智辯和歌山)と戸丸の連続安打でチャンスを演出。得点には結び付かなかったものの攻略の糸口を見出していく。先制を許した直後の5回、先頭はこの試合でリーグ戦初スタメンを飾った鈴木唯。「何も考えず頑張ろうという気持ちで打席に向かいました。」速い真っ直ぐだけに球を絞り、バットを振り抜いた。ど真ん中の速球をフルスイングすると放物線を描いた打球は弾丸ライナーでライトスタンドへ。リーグ戦初安打が1点差に迫る貴重な本塁打となった。思わず笑みが溢れ、右手で力強いガッツポーズ。三塁側応援席からも大歓声が沸き起こった。さらに続く沖が左前安打、新星リードオフマン・齋藤大(コ3=東北)の内野安打と連打で流れは立大に。しかし篠木の豪速球を前にチャンスを活かしきれない。

貴重な本塁打を放った鈴木唯


同点に追いつきたい終盤、7回に鬼頭(文3=横浜)が初球の真っ直ぐを弾き返し、右翼線二塁打を放つ。ここで沖に変わり、代打・丸山(スポ1=大阪桐蔭)が打席に立つと球場から大きな拍手が沸き起こる。しかしここは空振り三振に倒れ、篠木に軍配が上がる。高校時代4番を務めた注目の大型ルーキーは今後リーグ戦の大一番で新風を巻き起こしてくれるかもしれない。8回には頼れる主将・西川晋がこの日2本目となる左前安打を放つなど得点の機会を再三と作るが、終盤になっても球威が落ちない速球と球速差のある変化球を投げ込む篠木に翻弄(ほんろう)され、あと一本が遠かった。

巧みなバットコントロールを見せる西川晋


初回から篠木の投球に圧倒され、得点が奪えなかったRIKKIO。しかし多くの打者がファーストストライクから積極的に振ることができていた。これを続けていけば繋がりのある粘り強いタテジマ打線が戻ってくる。春季リーグ優勝に向けて、もう1勝も落とすことができない法大戦。主将・西川晋を筆頭にチーム一丸となって「革新」を続けていく。

(4月17日 松尾悠)

 

コメント

リーグ戦初本塁打を放った#36鈴木唯

「(本塁打を打って)初の安打でホームランといういい滑り出しで始められたので良かったです。(狙いは?)ストレートの速球狙いでした。(選手からの掛け声は?)劣勢の状況での本塁打だったので、チームメイトからもナイスバッティング!など声掛けを貰いました。(次戦の意気込み)リーグ戦で白星を取れていないので、明日の試合も頑張りたいと思います!」

関連記事一覧