【アイスホッケー部】昨年度主将・川上さんに独占インタビュー!

昨年の12月に行われたインカレで、アイスホッケー部が見事9年ぶりのベスト16進出を果たした。他校と大きな人数差がある中での快挙達成。偉業の立役者となった昨年度主将・川上塁さん(2022年度卒)にお話を伺った。

※以下インタビュー内容

ー引退試合を振り返って
その時はすごいホッとした気持ちと今まで感じたことないくらいの達成感が来たなっていうのはありました。

ーそれは9年ぶりにインカレベスト16を達成したからか
そうですね、それが今年の僕の1つの成果ではあったので。主将として1つみんなの記憶に達成感をあたられたっていうところに主将としてやってきて良かったなと感じましたね。

ーベスト16を達成できた要因は
今年は人数少なくて経験者の割合も例年より少なくて、戦力的には僕がいた4年間の中で弱かった中で、初心者たちの強化も頑張って成長してくれて、チームとしても底上げができた。経験者側も大学から始めた初心者たちと手を取り合って頑張っていくっていう考え方が出来上がった状態でインカレを迎えることができたので久しぶりに勝利をあげることができたのではないかなと思います。

ー初心者と経験者が混じるチームの難しさは
やってきた年数の差が出てきてしまう競技なので、滑ることが出来るっていうのが大前提にあって。経験者側からするとなぜ出来ないのかだったり、出来ないことを諦めてしまうというか。逆に初心者側は試合に出られたらいいよねって言って、勝つためにって言う気持ちが弱かったり、経験者がやってくれるから大丈夫だろっていう気持ちがあったんですよね。今までのチームはそこで距離がありました。

ー溝を埋めるために意識したことは
どっちかが引っ張っていくっていう関係性はあまり良くないなと思っていて、どっちも成長させたいということで、どちらにもアプローチするという意味合いで。そもそも人数が少なかったんですけど、5人ずつぐらいに分けて、ミーティングさせて改善点見つけさせたりしました。そしてそれをずっと見守っていました。経験者、初心者それぞれが考えて、悩んだこともあると思うんですけど、その都度アドバイスしていました。僕としては見守っていただけですけど、そういうところを辛抱して見守ったことがチーム力の底上げに繋がったかなと思います。

主将としての苦悩を語った川上

ー4年間で最も印象に残ってる試合は
1年生の時になるんですけど、その時は立教大学が5年間で1度も勝利がないみたいな、44連敗してたんですよね。それで1年目入って一番最初の試合で5対2で勝って、5年ぶり勝利だって言ってリスポの方も号外作ってくれてインタビュー記事とかもあげてくれてみんなが盛り上がった時が一番印象に残っていますね。

ー対戦相手は
神奈川大学です。

ー同期のプレーヤーが1人しかいない中で思うことは
そうですね。やっぱり寂しいですね。何か一緒に困難を乗り越えた仲間がいないというのは振り返ってみるとちょっと寂しいですね。

ー同期のマネージャー・中村さんの存在は
これまでの人生であんまり関わったことのないタイプの人だったんですよ。結構自分の意見をはっきりいう方で。最初のうちは怖いなって思ってたんですけど、良くも悪くも強気な方でした。遠慮して好かれるようなことばかり言っても大した関係性にはならないってことを学ばせてもらいました。僕は1年間でほとんど怒ったことないんですけど、それは彼女が遅刻とかはバシッと怒ってくれました。だから怖いお父さんと優しいお母さんみたいな感じでバランスが取れていたんじゃないかなって思いますね(笑)。ちょうど良かったですね。

ー心の支えになったのは
後輩、先輩には恵まれましたね。みんな近くに住むのがアイスホッケー部の伝統なんですけど、その中で良くしてもらったり、あとは5年ぶり勝利とかと一緒にご飯食べてとかすごく楽しい時間でした。
後輩たちも人数が少ない中で本当に頑張ってくれたし、入れ替え戦も残ったし、インカレもベスト16を達成できたので、その子たちの笑顔を見るとやって来て良かったなって思って心の支えにはなっていますね。

ー仲の良かった部員は
3年生の上野(法4)ですね。高校も同じだったので。
感情が安定してるんですよ、上野は。自分の細かい感情にとらわれないこと。どしって構えて、忙しい時とかに切羽詰まらないんですよ。そういうところがいいなって思います。

ー主将という立場で大変だったこと
限られた戦力でどういう試合をして勝つか、みんなを弱気にさせないためにはどうするかって考えたことが一番大変だったかなって思いますね。特に最後の入れ替え戦の東大戦の前はすごく気を遣いました。絶対落とせない1発勝負の試合だったので。春は負けてて簡単な相手じゃないっていうことは分かっていたので、どこを強化してどういうチームの雰囲気で向かうかとかを考えたことが大変でしたね。

ーチームの雰囲気としては
プレッシャーはあんまり感じでいませんでしたね。このままだと足元すくわれるぞって気を引き締めてましたね。

ーモットーにしていたことはあるか
自分の軸としては一言で言うと「信頼」ってことは思っていました。主将として信頼されずに何か言っても悪い方向に進むと思うんですけど、上に立つ、引っ張っていく人間として信頼される人になろうって思ってて。それでどうやったら信頼される人間になれるのかって思った時に逆にこっちが100%信頼しないと相手からも信頼を得られないよねってことはずっと思っていました。どんな性格だろうとどんな遅刻をしようと言うことは言いつつ、きっと良くなってくれるって信頼してしました。プレー面でもちゃんとフィードバックはしますけど、本番できるかな、大丈夫かなって思うよりは、絶対大丈夫だからって声かけたりしていました。そういったところは大学を通してやり続けられたかなって思います。1つの上のスローガンが「100%の信頼」だったので、すごくいいなって影響されましたね。

ー4年間を振り返って一番の思い出は
2021年の秋リーグで神大に勝った試合ですかね。この時はエース級2人が怪我でいなくなったんですけど、4年生中心にまとまって4対3のギリギリで勝つことができました。とてもうれしかったですねその後飲みに行ったのも楽しかったですね。

ー4年間で一番悔しかったこと
最後のリーグ戦で1勝もできなかったことですね。戦力に関係なく、負けるべくして負けたなっていうところがありました。チームの雰囲気、完成度としても後悔が残りました。

ーその要因としては
チームのほとんどが1、2年生でその中で経験値が低い選手が集まっていたっていうことはありますね。あとは戦術の面でも、体づくりの面でも準備が遅かったっていうのはありました。

ーアイスホッケーを始めたのは
小学2年生の時ですね。山口県で始めたんですけど、山口県ってスケートリンクが1つしかないんですよ。そのリンクのすぐ近くに住んでたんですけど、小学校の時のビラ配りがあってそれを見て体験会に行って心を奪われて始めました。

ー中学高校も続けたのか
中学とクラブチームでやりつつ、野球もやっていました。夏は野球、冬はアイスホッケーで変えていました。高校は埼玉栄に行ってアイスホッケーやってました。

ー大友監督については
監督の方針としては選手主体だったので。練習は任せてもらっていましたね。でも何かの申請だったりスカウティングだったりとかは有給を使ってくれたりして身を切ってくれたので本当に感謝しかないです。あと監督の「ホッケーに夢中になって下さい」って言葉があって、これが本当に良いなって思ってました。僕も本当にホッケーに夢中になってバイト代全部使ってカナダ行ったり、深夜練でいろんなところの練習行ってみたりしてました。それで4年間で振り返ってみて感じたのが大きな達成感だったので、それを教えてくれた監督には感謝しかないですね。

ー次期主将の上野さんについては
僕のモットーの信頼って言葉は常に考えていて欲しいですね。やはり立場上厳しいことも言わなきゃいけないけど、それは信頼があってこそ響くものなので、ただ自分の意見だけを言っても良い影響は与えられないので、みんなのことを信じて頑張ってほしいなって思いますね。

ーこれからのチームに期待することは
だいぶ経験者が入って来るチームになってきたと思うんですけど、初心を忘れずに努力を続けてほしいなって思いますね。相手からも観客からと尊敬されるチームでいてほしいなって思いますね。

今年度は6人の経験者が入部し、さらなる戦力アップが見込まれるアイスホッケー部。スローガンである「UPDATE」のもと、進化を続ける彼らから今年も目が離せない。

(取材編集・熊谷光洋)

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