【野球部】他大学インタビュー2022秋季リーグ戦 慶應義塾大学

9月25日に対戦が予定されている慶大。立大は2018年以降勝利がないという相性の悪い相手。そんな慶大野球部にオンラインでインタビューを行った。今回は堀井哲也監督、主将の下山悠介選手(4年=慶應)、3年ながらチームの主砲を務める廣瀬隆太選手(3年=慶應)に話を伺った。

(この取材は8月26日、オンラインで行われました。)

◇堀井哲也監督◇

バッテリーに指示を出し、ベンチへ引き上げる堀井監督(慶應スポーツ新聞会提供)

―慶大のチームの状況は

6月、7月と基礎練習に励んで個々の力を上げ、前期のテスト期間を挟んで、北海道合宿に行ってきました。ようやく昨日今日とちょっとチームの歯車がかみ合いだしたなということで。色々な選手を試す中でチームとしてまだ全然秋の形が見えなかったものがようやくこの10日間くらいで見えてきたかなという状態です。

―状態が上がってきた中で頭角を現した選手は

春のメンバーに対してという意味では、キャッチャーの宮崎(3年=國學院久我山)が春の最後の早慶戦からマスクをかぶって順調に成長しているという。そこが一番大きなポイントかなと思います。

―春に立大と対戦して印象は

非常に強力な投手陣と強力な打線、(春は)たまたま勝ち点が取れましたけれど、紙一重の戦いだなという気がします。

―立大としては負け続きで苦手意識があるが

いやもうそれはたまたまですね。学生ですから年間ね、4試合5試合の世界なんで。たまたまそれが2年ちょっと続いているってだけで、全然勝ってる気はしないですね(笑)

―最も警戒している選手は

やっぱり荘司(社4=新潟明訓)君ですよね、投手で言えば。春は池田(コ3=智辯和歌山)君が故障で出遅れましたけども、この2人の先発陣は非常に強力ですよね。リリーフ陣にも島田(コ4=龍谷大平安)君がいて、宮(営4=國學院栃木)君がいて沖(コ2=磐城)君がいると。これはもう非常に層が厚いなという気がしています。バッターはもちろん、主砲・山田(コ4=大阪桐蔭)君を中心に宮﨑(コ4=大阪桐蔭)君、道原(法4=駒大苫小牧)君、柴田颯(社4=札幌一)君もそうですね。この辺が非常に力強いバッティングをしますんでね。非常に攻撃力も高いと思っています。

―対立大の理想の形は

やっぱり投手が強力なのでそうそう点は取れないと思いますので、どれだけうちの投手陣が粘って後半勝負に持ち込めるかってところだと思いますね。

―秋に向けての意気込み

まず1カード目の東大戦、そこにしっかり照準を合わせていきたいと。そこから立教、法政、明治、早稲田とほんとにもう紙一重の戦いが続くと思いますので、とにかく自分たちの力を出し切る、今までやってきたことを出し切るっていうね。その一点に思いを馳せて戦いたいと思っています。

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堀井哲也(ほりい・てつや)

静岡県出身。60歳。【選手歴】韮山高→慶大→三菱自動車川崎

【指導者歴】三菱自動車川崎→三菱自動車岡崎→JR東日本→慶大

慶大所属時は外野手。三菱自動車川崎でコーチ・マネージャーを経験後、1994年に三菱自動車岡崎に転籍。1997年からは監督に就任し、都市対抗野球大会の常連へとチームを押し上げた。2005年からはJR東日本で監督を務め、2011年には都市対抗野球優勝。2019年に慶大監督に就任した。2021年には慶大を全日本大学野球選手権大会の頂点へ導いた。

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◇下山悠介選手◇

立教戦でも結果を残した下山(慶應スポーツ新聞会提供)

―今の慶大の雰囲気は

かなりオープン戦が組まれていて、その中で最近ここ何試合かはいい勝ち方ができずちょっと苦しい状況ではあるんですけど、1試合1試合自分たちの課題とか収穫を明確にしてしっかりリーグ戦につなげようとしているので、雰囲気は良いかなと思います。

―春に戦って立大の印象は

やっぱり一人ひとりの能力がすごく高いっていうのが第一印象にあって、その中で自分たちの野球をやらせてもらえなかった印象があります。そんな中でも春は引き分けもありましたけど、なんとか勝ち点を取れたのでそこはよかったなと思っています。

―個人として警戒している選手は

僕自身としては特に山田君はもうもちろんっていう感じなんですけど(笑)、個人的にはやっぱり宮﨑仁斗君がすごいなんでしょう…いやらしいバッティングをしてくる印象があるので秋も彼には特に警戒しないといけないなと思っています。

―慶大のキーマンは誰だと思うか

キャッチャーが結構キーマンになるかなと思っていて。今のところ宮崎・善波(3年=慶應)っていう2人がどっちが守るかなって感じなんですけど。投手陣をがつがつ引っ張っていってほしいですし、例年慶大のキャッチャーはバッティングの面でも貢献してきたので、やってくれるんじゃないかなという期待をもって、その2人がキーマンかなと思っています。

―具体的な目標とかは

打率はやっぱり4割打ちたいなっていうのはずっと思っていて、打率4割、ホームランは3本、打点10。このくらいの活躍をしたいですし、このくらいの活躍をすれば自ずと優勝も近づいてくると思うのでそこを目指しています。

―秋への意気込みは

今年の春、序盤に優勝争いをしながらも2位っていう悔しい結果に終わったので、秋こそはリーグ優勝・日本一っていう部の使命のような目標なので。そこを何とか達成できるように頑張りますし、春の経験を生かしてこの夏自分たちの取り組むべきことを明確にして、課題に取り組んできたので、秋のリーグ戦はなんとか立教からも勝ち点を取って優勝したいと思います。

スイングする下山(慶應スポーツ新聞会提供)

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下山 悠介(しもやま・ゆうすけ)

千葉県出身。176cm81㌔。4年。慶應高→慶大

パンチ力と高いミート力が武器の左の好打者。慶大では主将を務める。今春は13試合で.250の成績を収めた。

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◇廣瀬隆太選手◇

スイングする廣瀬

―キャンプではどんなことを

とにかく「バットを振る」、「投げる」、「守る」という基本のところを数多くやって、基礎を固めるという感じでやっていました。

―立大で仲がいい選手は

日本代表で一緒だった山田健太さんとか。本当によくしてもらいました。

―日本代表はどうだった

緊張感もありながら、良い選手が全国から集まっているのでいろいろコミュニケーションとればよかったなと思います。

―慶大の武器は

一人ひとりが本当に全力で泥臭くやっていくというのが武器で、誰がという特徴的な選手っていうのはあんまりいませんけど、粘り強く勝てるようなチームのところだと思います。

―個人目標は

まず打率3割打って、ホームラン5本。それを目標に頑張りたいです。

―目標に向けて意識することは

逆方向に良い打球が打てるようにっというのを春のリーグ戦終わってから取り組んでいます。

―自分のアピールポイントは打撃?

初球からどんどん振っていく積極的なバッティングっていうのが僕の持ち味かなと思います。

―内野手として立大の内野手で気になっている選手は

やっぱり山田健太選手ですね。

―どんなところで?

注目されている選手ですし、僕自身もああいう選手になりたいなと思っているので、ほんとに目標とする存在です。

―秋もベストナインは?

そうですね、数字を残したうえで結果的にベストナインを取れればいいなと思っています。

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廣瀬 隆太(ひろせ・りゅうた)

東京都出身。182cm91㌔。3年。慶應高→慶大

パンチ力と勝負強さが武器。現役最多の10本塁打を放っている。ハーレムベースボールウィークでは大学日本代表に選出された。今春は13試合で.277の成績を収めた。

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(取材・八村慶介、編集・八村慶介、山岡雄一郎 協力・慶應義塾体育会野球部・慶應スポーツ新聞会)

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