【アメリカンフットボール部】秋季リーグ前インタビュー 松元葵主将・林大輝主務

本日、いよいよ2022年度関東大学アメリカンフットボールリーグ戦が開幕する。目標は日本一。今回はアメフト部、部内誌「Rushers Magazine」から主将・主務に行ったインタビュー対談を抜粋する。

主将/松元葵(済4)・主務/林大輝(営4)

松元(写真右)と林

「今年度の大学Rushersのテーマは「一体感」。TOP10という異例のシーズンを乗り越えるために、チームの頭としてどのようなチームを目指すのか。チームに対する熱い思いをお二人に伺った。

 

―自己紹介

(松元)立教大学体育会アメリカンフットボール部第88代主将の4年LB松元葵です

(林)第88代主務を務めさせていただいています4年WR林大輝です。

 

―昨年の秋季の結果をどう捉えているか

(松元)昨年の秋季リーグ第6位という結果に対して、昨年も日本一という目標を掲げながらも達成できなかったことは不甲斐ない気持ちがあります。原因として、日々の練習のつめの甘さだったり、コミュニケーション不足だったり、そういったものが秋大会の結果にもろに現れているかなと実感しています。

(林)僕もやっぱり日本一を目指していただけに、6位という成績には納得していないというか、不甲斐ない結果に終わってしまったなと思います。ただ、春に大敗を喫した日大相手に秋で勝利をおさめられた、そういったところはチームの成長が少しでも感じられた一つの収穫だったかなと思っています。

 

―では松元さんに。理想の主将像は。どういったチームを作りたいか

(松元)理想の主将像でいうと、特に誰とか決めないようにはしています。その理由は誰と決めてしまうと、その人だったらこういう時どうするだろうとか、この人だったらこうするから俺もこうするみたいな、枠にはまってしまうというか。だから理想の主将像は誰々と挙げていないです。けれど、自分が主将をやる上で大切にしていることは、当たり前ですけど誰よりも練習をやるし、誰よりもアメフト部のことを考えるし、誰よりもフットボールに割いている時間、かけている時間が長いことです。それが主将としてあるべき理想像かなと思います

 

―主務としては

(林)部員全員で100人以上いますが、1人1人の小さな意見を拾っていきたいと思っています。また、拾うだけではなくて、拾い上げてチームに還元していく、その繋ぎ役が自分の役割かなと思います。

今シーズン主将を務める松元

―1年を通してどのようなチームを作りたいか

(松元)「一体感」をテーマにしているので、全員が同じ気持ちで、同じ熱量で、学生日本一という目標に対して、全員で同じ方向を向いてやっていけるチームを作りたいと思っています。また主将として、幹部として、みんなの前で頑張っていく気持ちはあるのですが、主将だからとかリーダーだからという枠にとらわれずに、全員がリーダーシップを発揮できるチームを目指しています。

(林)みんなが自分のチームが好きっていう部分が一番大きいと思います。自分のチームが好きだし、人が好きだから互いに助け合ってどんどん成長していける、戦っていける、そういうチームにしたい。そういったチームを作るには、さっき主将も言っていたように、「一体感」や「関わる力」が必要だと思うし、その部分をこれからももっと伸ばしていきたいなと思います。

 

―スローガンである「一体感」をどのようにつくっていくのか

(松元)「一体感」を最初にテーマにした理由は、層の厚さにこだわりたいという思いがあったからです。部員の数は100人規模といったところですが、それでもほかの大学と比べるとあまり選手の数は多くありません。誰が試合に出ても勝てるチームを目指したい、全員フットボールを目指すために「一体感」を掲げました。だからこそ「一体感」を体現するうえで選手同士のコミュニケーションを大事にしています。フットボールってすごく難しいスポーツで、自分自身7年間やってきた中でもいろいろ挫折がありました。100人規模になるとみんな挫折を経験すると思うので、それを助け合う、コミュニケーションをとって、全員を底上げしてチームを作っていくという部分は一体感を体現するうえで大切にしています。

 

―一体感を体現するうえで、4年生はどのような存在

(松元)一体感とはいえど、4年生がチームの雰囲気をつくることは当たり前だと思います。どうしても4年生は影響を与えやすい存在だからです。4年生がネガティブになっているとチームもネガティブになると思いますし、逆に4年生がポジティブになっているとチームもポジティブな方向に行くと思います。4年生はチームに影響を与えやすい存在だと思うので、一体感を体現するうえで4年生が常にリーダーシップを求められているし、リーダーシップを発揮しなければいけない状況にあります。4年生には常に、自分たちはチームに何ができるか、チームに何を貢献できるかを主将として求め続けて、4年生も自分なりのリーダーシップを発揮してやってくれているという手ごたえはあります。

(林)学生スポーツはその年の4年生のカラーがチームカラーに大きく影響すると思っています。その中で4年生がどの選手よりも前に出て熱を持ってやっていかなければいけない、そういったところを強く求めていきたいと思います。また、主務としてみんなに求める分、自分はそれ以上やって常に高いレベルを作っていきたいと思います。幹部としてはキャプテン、副キャプテンがチームの先頭に立って引っ張っていってくれているので、自分はチームを後ろから押し上げていく、そういったリーダーシップを発揮できたらいいなと思います。

 

―今年度から新しく取り入れたこと

(松元)今年からバディ制度というものをチームとして採用しています。バディ制度とは学年やポジション問わず、2人、もしくは3人でバディを組んで、コミュニケーションを取りながらトレーニングなどを行う制度です。この制度を採用した経緯として、チーム100人規模でやっている中で試合にスターティングメンバーで出る選手、出場機会をあまり与えてもらっていない選手との間で、部活にかける温度差がどうしても出てきてしまう現状がありました。それを何とかして埋めたいと考えて上級生と下級生が組んだりとか、同じポジション同士で組んだりとか、刺激が生まれやすい状況、環境をつくることで全員の底上げができるのではないかと考えて導入することになりました。

手ごたえとしては、例年フィジカルや体格差で負けたという課題が出るのですが、同志社大学戦と東京工業大学戦を経て、そういった課題が少なかったのは、日々の筋力トレーニングをバディで高め合えていたからだと思います。ベンチプレスやスクワットなどの種目のマックスの重量を短いスパンで測定するのですが、例年より平均値が上がっているのも、バディ制度をうまく活用できている証拠だと思います。バディ制度は手ごたえというか、うまく機能しているかなという実感はあります。

(林)どうやって一体感をつくるかということにもつながるのですが、普通に練習していると、練習もポジションごとになってしまって、ポジション間でのつながりが薄くなってしまいます。そこで、チーム全体に関わる機会をつくろうということでバディ制度をつくりました。バディ制度を活用することで、あまり関わりの薄い人と連携がとれるので、信頼関係が生まれて、最終的には一体感が生まれてくると思います。

今シーズン主務を務める林(写真左)

―あなたにとってRushersとは

(松元)ひとつあるとすれば、自分の中でRushersはルーツですね。高校の時から7年間Rushersに所属して、ありきたりですけど人生で一番楽しかったこともRushersだし、苦しかったこともRushersだし、一番熱中したこともRushersなんです。自分でいうのも恥ずかしいのですが、熱血タイプというか、そういう性格が形成されたのも、やっぱりRushersでの出来事とか経験がルーツなのかなと思います。自分をつくってくれたというか、形成してくれたものとして、Rushersは自分のルーツだと思います。

(林)僕もありきたりですが、「家族」かなと思います。大学に入って、家族よりもの仲間との方が長い時間過ごしていますし、自分を注意したり、叱ってくれた先輩や同期もいるし、逆に一緒にふざけ合ってバカ騒ぎする同期とか先輩もいるし、かわいい弟みたいな後輩もいます。メンバーの顔を見ると安心するんですよ。家に帰ってきたように安心するので、自分にとって家族かなと思います。

 

―注目選手は

(林)全員に期待していることを前提にだよね。

(松元)一体感をテーマにしているので、Rushersに在籍するすべての人に注目していますし、期待しています。

(林)強いてあげるなら?

(松元)個人的に期待しているのは、ありきたり何ですけれど4年生。長い選手は7年間、大学からのメンバーとも4年間一緒にやっているので、楽しかったことも辛いことも一緒に経験している仲間たちで、彼らとフットボールできるのは最後だと思いますし、このメンバーでできるのも最後だと思うので、4年生が頑張ってほしいし、一緒に有終の美というか、いい終わり方をしたいなと常日頃思っています。

 

―誰か一人を上げるとしたら

(林)K野田(法2)です。キッカーというポジションには4年中山(社4)がいます。中山は1年生のころからスタメンで、リーグを代表するようなキッカーです。野田はその後釜として期待されているので、プレッシャーがある中でそれを跳ねのけて毎日練習しています。厳しいプレッシャーと毎日戦っているという点は尊敬しているし、来年中山が抜けるので、今年から中山を追い抜くぐらいで、頑張ってほしいと思っています。

(松元)3年RB山本(社3)ですかね。同志社大学戦、東京工業大学戦を経てすごく伸びている選手だと思います。RBはすごく競争が激しいポジションなんですよ、4年生にはALL関東に選ばれた岩月(法4)、ラグビーからアメフトに転向した星野(社2)などがいるので。競争が激しい中で彼は未経験者ながら今、着実に伸びてきていると思います。また、個人的に同じロングスナッパーというポジションを一緒にやっていて、日々コミュニケーションをとる機会も頻繁にあり、彼の頑張っている部分は日々伝わってくるので注目しています。

 

―秋に向けて意気込み

(松元)ラストイヤーなので、自分が持てる力をすべて出したうえで日本一という目標を達成します。

(林)日本一のチームには日本一の選手がいる。まず始めに自分がそれになる。そこになるためにはまだまだ努力が必要なので、そこに全力をかけていきます。

 

(取材・岡田真阿/編集・アメリカンフットボール部 牧桜子、野上詩乃)

 

 

◆試合情報◆

第1節 vs.慶大

9月11日(日) 9:30 K.O. @アミノバイタルフィールド

第2節 vs.法大

9月25日(日) 16:45 K.O. @アミノバイタルフィールド

第3節 vs.明大

10月8日(土) 13:45 K.O. @アミノバイタルフィールド

第4節 vs.日本大学

10月15日(土) 16:45 K.O. @アミノバイタルフィールド

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