【野球部】東大の「足攻」に打ち勝て!今季大一番の幕開け〈春季リーグ戦 東大戦展望〉

昨季王者・慶大に惜しくも敗れ、勝ち点を逃した立大ナイン。折り返しとなる3戦目に相対するのは、虎視眈々と下剋上を狙う東大。立大相手に昨秋初勝利を飾ったダークホース相手に、さらに『進化』したタテジマ軍団は白星を飾ることができるか。優勝を掴み取るために、絶対に負けられない1戦が始まろうとしている。

実力十二分の頭脳派投手陣!

攻守にわたり東大ナインを支えるのは、絶対的エース・井澤(農4=札幌南)。昨秋20試合目の登板で、立大相手に逆転勝利をもぎ取った実力はお墨付きだ。今季も強力な早大打線相手に、9回を投げ切り2失点の好投を見せた。冬の調整期間を経て、球速を140㌔まで上げるなど大黒柱としての矜持が光る。さらに、もう1人の右の本格派・松岡由(経3=駒場東邦)も自慢の球威に磨きをかけ、早大3回戦では3回無失点と好リリーフ。他にも精密な制球が持ち味の西山(工4=土浦一)や、サウスポー・鈴木健(育3=仙台一)らといった、分厚い投手層が立大打線の前に立ちはだかる。勝ち点を奪うためには、タイプの違う投手陣がみせる巧みなピッチングの攻略が欠かせない。

東大投打の要・井澤

「井澤に頑張ってもらい、3点の攻防にしたい」と東大の指揮官は語る。ロースコアの勝負を仕掛けたい東大に対し、今季の立大はパンチ力のある打者が揃う。リードオフマン・道原(法4=駒大苫小牧)や、勝負所での長打が光る宮﨑(コ4=大阪桐蔭)を中心とした上位打線が積極的に出塁し、主砲・山田(コ4=大阪桐蔭)や高いミート力を誇る柴田颯(社4=札幌第一)が打者生還の一打を放つ。相手に翻弄されることなく一連の打線を繋ぐことができれば、乱打戦をも制する爆発力を見せてくれるだろう。

立大の切り込み隊長・道原

塁上の韋駄天たちを攻略せよ!

東大の攻撃スタイルといえば、なんといっても「足攻」。昨季は春秋合わせて、驚異の43盗塁という記録を打ち立てている。六大学トップクラスの機動力のさらなる向上を目指し、今季に向けて走塁技術を磨いてきた。注目すべきは、「千年に一度の逸材」と称される宮﨑(育4=開成)の存在だ。昨秋はリードオフマンを担い全10試合に出場した彼の持ち味は、50メートル走6秒2を誇るその俊足。高い身体能力に加えて、三振を恐れない思い切りの良い打撃センスも持ち合わせている。他にも随一の俊足と名高い右翼手・阿久津(経4=宇都宮)と遊撃手・中井(農3=土浦一)の両選手も、50メートル走6秒台前半の脚力でダイヤモンドを駆けていく。一度出塁させると貪欲に次塁を狙うスピードスターたちに要注意だ。スライディングや好スタートを切る練習を重ねに重ねた今冬。以前よりも『走れるチーム』となった新生・東大ナインをいかに打ち取れるかが、勝利への一歩に繋がるだろう。

打席で構える黒岩(法4=静岡)

積極的に盗塁する東大打線の天敵に、我らが扇の要・黒岩(法4=静岡)が挙げられる。唯一無二の制球が魅力の二塁までの送球は1.9秒を誇り、今季も数々の走者を刺してきた。打っても昨秋10打点を記録するなど、攻守にわたり勝利に欠かせない選手である。彼が支える立大投手陣も見逃せない。145㌔前後の直球と落ちる球で三振を奪う本格派・荘司(社4=新潟明訓)も、鋭い観察眼で牽制球を放ち幾度となく走者を仕留めた。加えて力強い速球で相手を翻弄(ほんろう)する島田(コ4=龍谷大平安)、立大の守護神・宮(営4=國學院栃木)、今季未だ一人の走者も許していないリリーフ・沖(法2=磐城)が後ろに控える。

今季のスローガンとして『躍進』を立てる東大。優勝のために、もう後に引けないタテジマ軍団たちは、『進化』のスローガンを胸に進んできた。進化の『化』は『化ける』。一歩進むのではなく、大きく進むために化けるのだと、立教健児の統領・溝口監督(90年度卒=湘南)は語る。昨季と比べてより躍進したのは、果たしてどちらだろうか。

(5月6日・春名凛子)

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