【女子バレーボール部】#10月クローズアップ対談企画 新旧主将対談!「笑顔勝利」の秘訣に迫る!

昨年の秋リーグではあと一歩のところで2部昇格を逃した立大。リベンジを誓うも、コロナウイルスの影響でリーグ戦の開催中止が決定した。10月4日の親善試合をもって4年生6人が引退。困難のなかチームを率いた鯉渕(済4)、これからのチームをけん引する石田(文3)、新旧主将の2人に話を聞いた。

取材に応じる鯉渕(=右)、石田

―お互いに他己紹介をお願いします
鯉渕:真由(石田)はみんなのことをよく見ていて、これから新しい主将になると思うんですけど、一人で突っ走ったりしないで、みんなのことをよく見て、みんなのことを考えて、一人ひとりに相談できる人だなって思います。

石田:瑞希さん(鯉渕)は去年キャプテンだったんですけれど、プレーや背中で見せるキャプテンって感じです。みんなが自信を持ってついていけるキャプテンだったなって思います。みんなが迷わずついていける判断力を持っているなと思います。

―お互いの第一印象は
鯉渕:見た目から優しそうだなって。初めて1年生で来たときは、人見知りとかしないで喋ってくれて、凄くいい子だなって思いました。

石田:ぶっちゃけると第一印象は怖かった(笑)。私が1年生のときの瑞希さんは怖いイメージがあったというか、近寄りにくかったです。1年生のころは。1年生の頃だけですよ!

―今年を振り返っての心境はいかがですか
鯉渕:正直、リーグ戦は本当にやりたかったです。今年は、今までの立教女バレにないコンビバレーをしようと思っていて、そのためにコンビ練習とか、コンビを作るためのレシーブ練習とか、ミーティングでコンビをあまり知らない子にも「こういうときはどうしたらいい」っていう動きをみんなで考えることをしていました。それを発揮する場を設けることができなくて、リーグ戦が中止になったことが本当にショックです。そのなかで、私達が最後までやりきることができたのは、その中でもついてきてくれる後輩がいたからで、「練習こうしたほうがいいと思います」とか、「こういうこともしたいです」って言ってくれる後輩がいたからこそ最後までできたんじゃないかなって思います。今まで全員がユニフォームを着て試合に臨むっていうことは無かったけど、10月4日の引退試合の日はリーグ戦ではなくて親善試合だからこそ、みんながユニフォームを着て、みんなでベンチに入れました。全員で応援する一体感を味わえたことが良かったなって。こういう状況でリーグ戦なくてショックだったけども、逆に今までにない引退の仕方をすることができて、最後は良かったなと思っています。

石田:悔しかったのが本音です。さっき瑞希さんが言っていたように、「今から行くぞ」っていうやる気があった状態だったからこそ、リーグ戦をやりたかったなっていうのが大きいです。最終的にリーグ戦が中止になった時に、下級生で話し合って、「4年生のために頑張ろう」、「4年生のために練習も気合い入れていこう」って話を後輩でしました。誰かのためにと思ってプレーした力が、最後の親善試合までモチベーションを保てた1つの要因だったかなって思います。

―コンビバレーに取り組み始めたのはどうしてですか?
鯉渕:去年の4年生(20年卒)は身長も大きくて、高いトスを打つバレーが中心だったけれど、私達の代のチームにはそんなに身長が無くて。あとは、コンビしている方が、試合が楽しかったので、みんなにも味わって欲しいと思ったのがきっかけです。

石田:コンビバレーに関しては知っている子と知らない子の差がすごく大きくて、そこが私自身セッターとしてもすごく難しかったです。でも、だんだん大きい選手がいなくなっていくのが今の女バレの現状で、これからの代も瑞希さん達が作ってくれた土台を崩さないように練習しようと思っています。

「女バレらしさ」はやっぱりあの言葉…

―「女子バレーボール部らしさ」とは何だと思いますか?
鯉渕:やっぱり断幕の通り、「笑顔勝利」じゃないですか。いい意味で笑いが耐えない。練習中も試合も。

石田:私も笑顔勝利だと思います。正直、高校のときは勝ちに全てをかけてやってきた選手が多いけど、大学に入って、笑顔から生み出される好プレーとか、新しいバレー観を生み出した感じです。

―「笑顔勝利」を特に感じる瞬間は
鯉渕:私は試合かな。練習中もそうだけど、試合の一体感というか、試合中が一番「笑顔勝利」を感じる瞬間ですね。

石田:親善試合(10月4日)の1セット目の1点目のときに、コートの中が喜ぶ以上に外(ベンチ)が喜んだ時に鳥肌が立って。「すごい一体感だな」って感じた瞬間でした。

女子バレーボール部横断幕

―他大学との違いはいつ感じますか
鯉渕:「楽しそうにやっている」とよく言われます。

石田:やらされていないところだと思う。監督がいて指示が飛んでくるバレーじゃなくて、自分たちがこうしたいからやるっていうスタイルが立教らしくていいところだと思います。

モチベーションは…

―2人にとってのモチベーションは何ですか
鯉渕:私はキャプテンという立場もあったし、後輩が好きで教えることも好きで、みんなのことを褒めたりしています。大学から成長できるところがたくさんある子もいるから、悩みを聞いたり、そこについて一緒に考えたりするのが、私的には楽しかったです。そのために練習を頑張ろうと思えたし、後輩がもっと上手くなるようにするために練習を考えようと思えたので、そういうところにモチベーションを保っていました。

石田:瑞希さんがプレーを見て褒めて教えるっていうスタイルだったけど、私は人の話を聞いて、「ここはこうしてみよう」とか会話を通して解決していくタイプだと思っています。相談した後にアドバイスして上手くできたら良かったなと思うし、それが自分のモチベーションかなと思います。

―上級生主体の練習、後輩とのコミュニケーションで意識していることは
鯉渕:私は教えるときに否定から入らないようにしています。私自身がマイナスに物事を考えちゃうところがあってマイナスな部分を突きがちなんですけれど、マイナスなところ突いても伸びないと思うので、良いところを先に話してそのうえでアドバイスするように話してます。

石田:私は教える相手のやりたいことをまず聞くようにしています。どんな風になってどういうプレーをしたいのかを聞いて、それがわからなかったら一緒に考えるようにしています。

―これからのチームに向けて一言お願いします
鯉渕:立教の良いところは上級生が主体になって、自分たちで練習作れるところだと思うので、上級生が下級生に寄り添うっていうのを、私たちがあんまりできなかった分、次の代にはやってほしいです。やっぱり「笑顔勝利」が根底にあるから、勝ちに向かって、今のチームが向かっていく方向を決めていけば2部昇格もできると思っています。

石田:「笑顔勝利」が立教らしさだから、絶対に忘れちゃいけないと思います。今年のチームはキーワードとして「主体性」をあげています。監督がいない状況で、チームの課題にどうやってアプローチをするかという話し合いを頑張っていこうと思っていて、みんなが意見を言えるような環境作りを最上級生としてやっていきたいです。瑞希さん達の代をしっかり受け継いで私たちらしく頑張りたいと思います。

(10月25日 取材・編集/日野雅由子、本間早瑛)

「立教スポーツ」編集部では現在の活動状況を鑑み、10月号は紙面の発行を行わず、Web記事(クローズアップ)での情報発信をする運びとなりました。取材にご協力いただいた各部の皆様、ありがとうございました。

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