【洋弓部男子】 #10月クローズアップ対談企画  主将主務コンビ 「新入生が安心できる環境を」

8月から試合への参加が再開した洋弓部。
しかし、目標としていた試合が中止になり、練習も制限されるなど、影響は大きかった。
この困難な状況下で、選手たちはどのようにしてモチベーションを保っていったのか。さらに、部の雰囲気や新入生の現状は。

部の中枢を担う、主将・菊池(済3)と主務・石橋(文3)に話を聞いた。

カメラに向かってほほ笑む菊池(左)と石橋(右)

【菊池一成:主将】経済学部経済政策学科3年。
【石橋泰伸:主務】文学部文学科3年。
自粛期間中のモチベーション

―自粛期間中、モチベーション維持はどうしたのでしょうか?
石橋―そうですね。3月と4月の自粛期間に入ったらほぼ全く練習してないし目的としていたリーグ戦がちょうどその時期にあったので、1年の目標としてた試合が無くなってとても残念でした。ただ、世代交代ということで、僕たちが新しい代として引っ張っていくということもあったので、そういった面でしっかりしないといけないなと思ってモチベーションを保って参りました。
菊池―石橋からは3月4月位の話をしてもらったのでその後の話をします。その後は幸い夏のインカレは秋に延期になったので7月くらいから練習は再開しているんですけど、その辺りから部員的には一つの目標ができたということでモチベーションが戻ってきたかなという感じです。
―モチベーション維持にあたってコミュニケーションを増やすことはありましたか?
菊池―いくつか、たまにミーティングと言ったら過大ですけど、zoom使ってあまり練習とか出来てない期間はいわゆる遊んだり、みんなで話すだけでも部活以外の話などをして心のサポートといいますか。モチベーションを上げるというか、そういった点は行っていました。
石橋―やっぱり自粛期間明けでも練習に来れない学生が多くて、もちろんモチベーションという面ではすごく難しかったです。菊池と同じ回答になってしまうのですが、夏明けにインカレとか1つ目標になるような大会があったのでそれに向かってモチベーションを上げていったという感じです。
久しぶりの公式戦
―9月の大会の制限はいかがでしたでしょうか?
菊池―例年に比べて、参加基準が上がって人数制限が結構厳しくなったのと、試合形式的にも人数が少なくなったことで、4人で2人ずつ交互に打っていくんですけど、1つの的に4人打たずに、同じ的にずっと2人で打ち続ける感じで。いわゆる休みの時間が無い感じで。選手的にはタイトな試合形式になりました。
―ひさしぶりの試合で体の感覚はいかがでしたか?
石橋―感覚は全然違いましたね。自粛前とフォームが大きく変わっちゃった部員も多くいたと思います。でも、その中でしっかり結果を残してくれた部員は多かったので、人数的に考えても。関東の本選のボーダーが低かったというのもあったんですけど。その中でも、平日の筋トレくらいしか僕たちは出来なかったのですが、ちゃんと自分たちの実力を出してくれたことで、全体的には多くの人が予選を突破することが出来ていました。そうい
った意味では、フォーム的には違和感はあったかもしれないけど、ちゃんと結果を残すことが出来たんじゃないかなと思います。
―大体同じなんですけど。付け加えると、みんな自粛明けてひさしぶりの試合だったと思うんですけど、なんだかんだ試合っていうのは自分の実力をはかる機会。おもしろい機会だと思っていて、それに加えて競技本来の楽しさにも気づけたのは、みんなが前に進むきっかけにもなったのかなと思います。

部の雰囲気
―石橋さんが菊池さんのことを下の名前で呼んでいて幹部同士仲が良いと思いました。部の雰囲気はやはり和やかなのでしょうか?
石橋―やっぱりとっても和やか。距離感は近いですね。3年生が5人で2年生も男子が5人で人数が少ないってこともあって。今年の1年生は元気な子が多く入って来たのでその分よく盛り上がりますね。自粛の制限があって、自由にグラウンドを出入りしたり、これまで通り練習したりできる時間が正直ないので。なかなか例年よりはみんなと接する時間が少なくなってしまったんですけれども、けどそのぶん限られた時間で仲を深めているという感じです。
菊池―そうですね基本的に距離が近くて自粛期間中にオンラインでトレーニングとかあったと思うんですけれども、その後とかにもzoomをつけっぱでただ単にだべっていた時間とかも結構あったんで、そうやってどうでもいい話をできるぐらいのいい和やかな関係であるかなと思っています。

ー距離が近いのは、学年関わらずですか?
菊池―そうですね。 最低限の礼儀はあると思うんですけど、その中でもご飯を食べに行ったり、先輩後輩の関係の延長線として 友達みたいな関係であると思っています。
1年生について
―自粛期間中の1年生のケアはどうしましたか?
菊池―基本的には7月の練習までに入部したいという1年生に関しては、同じような練習で開始させてもらったんですが、地方の学生も配慮して、オンラインでのトレーニングを中心に行いました。
石橋―新しく入ってきた子を色々な面でサポートしていまして、部で何を取り組んでいると言ったら、相談役としてメンターを配置しています。一年生が多いので、1人に1人とはなっていないんですけど、例えば技術指導とか生活の些細なこととか何でも相談できる人たちを上級生から配置して、定期的にご飯とかに行ったりとか、上級生との距離感であったりとか部に馴染んでもらったりとかへの努力は部内でしています。
―実際、それらの取り組みによって、1年生の状態はいかがでしょうか。
石橋―練習の状況とかを見て、悩んでいることかも結構多いんですけれども、その中でも上級生と積極的にコミュニケーションをとる子が増えてきたのかなと思います。目の前で問題が発生したらなるべく早くそれを解決したいと思うんですけれども、その時に近くにいる上級生に気軽に聞くこ
とできるようにする。これだけでも、練習の効率というのも変わってくると思うので、上級生に聞きたいことを聞けるようになったのはいいかなと思います。
菊池―1年生が不安を相談してくれているという話も聞くので、その点に関してはいい程度で順調に成功しているんじゃないかと思います。
―最後に今後の意気込みを教えてください

石橋―個人の面と致しましては、自粛が明けて練習できる量も増えてくると思うのですが、一方で3月4月の時みたいに生活が始まってしまうかもしません。先の見えない状況ですけれども、自分のやるべきこと、競技の面ですとか、自分は主務 ですのでその仕事ですとか、そういったものに責任をもって取り組んでいく。それが1番大事になってくるかなと思います。
菊池―石橋が生活の面を話してくれたので、僕からは試合について言わせてもらいます。10月18日の早稲田戦だったりとか、新体制になって初めての団体戦と言いますか、リーグ戦方式の試合が開催予定です。早稲田大学は王座決定戦で4位に入っている学校でもあるので、自分たちがどう戦っていくか 、来年のリーグ戦に向けて自分たちがどこが足りないのか、自分たちの技術の向上だとかいう目標は絶対できると考えています。来年ちゃんと良い結果を残せるように最後の年、頑張っていこうと思っています。

(10月25日 取材/編集 平野聖也)

 

「立教スポーツ」編集部では現在の活動状況を鑑み、10月号は紙面の発行を行わず、Web記事(クローズアップ)での情報発信をする運びとなりました。取材にご協力いただいた各部の皆様、ありがとうございました。

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