【ボート部】悔しさ残る結果も、成長感じたレースに前を向く

◆第60回全日本新人選手権大会◆

910月25日~27日 埼玉・戸田ボートコース

インカレが終わった9月、暑かった夏とともに、立大ボート部から4年生が去った。数々のメダル、トロフィーを部にもたらし続けた彼らが引退し、実りの秋とともに新体制が始動する。東日本新人が台風の影響で中止となったため、新体制になって初の大会はこの全日本新人へずれ込んだ。10月の暮れ、鍛錬の冬の足音が聞こえてくるこの時期に、ボート部が新たな船出を迎える。

男子舵手付きフォアA【榮原(文2)、森田(現2)、山口裕(現2)、飯田(社2)、東城(法2)】

必死の漕ぎで船を進める男子舵手付きフォアのクルー


「目標は全日本新人優勝。そこだけを見て1か月間練習してきた」と司令塔のコックス、東城が語るこの大会。1日目の予選は大雨と強風に見舞われたが「ガタついたところもあったが、しっかりスタートとコンスタントを落ち着いて、切り替えて漕ぐっていうことはできていた」と飯田が語る通り、1位法大には2秒及ばなかったものの、下位には圧倒的な差をつけこのレース2位でゴール。翌日の敗者復活戦は序盤こそ同大Bに先行されるも1000㍍地点過ぎで追い越し、終わってみれば7秒の大差で首位に。準決勝へ駒を進める。

そして迎えた3日目。相手は仙台大ABと早大と強豪だが、この日は快晴で風も弱く、コースの状態は3日間で最も良かった。しかし、立大クルーはスタートで出遅れる。500㍍地点では最下位。そこから巻き返し、1000㍍地点では仙台大Bを追い抜いて3位に浮上するも、「スタートで方向がずれちゃって、そこから方向を戻すことが、やっぱり力も使うし距離も長いし、それで心の持ちようというか、焦りが出てしまったっていうのがあった(榮原)」とスタートでのつまずきを取り戻すことはできず、そのまま3位でゴール。目標の全日本新人優勝は夢と終わった。

しかし、選手たちは試合後、既に前を向いていた。「純粋に今回の結果は納得いかないですけど、自分たちの力はけっこう高いところにあって、もっと持っていけるのかなと思った(森田)」「全日本新人とかを通じて割と俺らの代でも戦えるんじゃないかなという確信に繋がった(山口裕)」と、船の真ん中で『エンジン』となった2人は、更なる高みへの挑戦に意欲を燃やした。

桜の花が咲くには、厳しい冬の寒さが必要だという。これから立大ボート部を待ち受けるのは、そんな寒さにも似た鍛錬の日々だ。その先には、戸田の桜並木とともに力強く咲き誇る彼らの姿があるに違いない。
◆その他の結果◆
 
・M1X佐藤(コ2)敗者復活H組2位
・M2XA塘(済1)大西(文1)準決勝C組3位
・M2XB山本兼(コ1)古川(コ1)敗者復活C組4位
・M4+B野間(済1)松島(済1)南(法1)倉知(済1)小林(コ2)敗者復活E組4位
・W1X岩崎(法2)準決勝D組3位
・W4X+五十嵐い(法1)日比野(社1)篠原(理2)渡邉(法2)北原(文1)敗者復活A組4位
(11月13日・濱渡晏月)

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