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【野球部】【監督・溝口智成手記】プロセスが5位だったから5位になったわけじゃない。プロセスに自信を持て。指揮官が語る、苦悩の1年の舞台裏

【東京六大学野球秋季リーグ戦 立大3-4×明大(2018年10月21日 明治神宮野球場)】明大との2戦はチームとしては粘り強く一緒懸命やっていたのですが…。ゲッツーが取れない、1つのアウトが取れない、四球が多いなど。内容としては、勝ち切れる内容ではありませんでした。打線も10安打で3点。四球もある中で3点ですから、満足できるものではないですね。投手陣は改善されたかもしれません。ですが、そんなことで満足してはいけないですし、結果そうなったとしたって連敗しているので。野球の内容、勝負の内容としては、やはり厳しかった。実力の無さというか、勝負で負けたということはあります。

今日に関して言えば、流れや雰囲気的にはやられる感じじゃなかった。それだけに、ちょっとあっけないというか。予想外の幕切れというか、そんな感じがしましたね。このカードは、4年生の想いが感じられました。やはり4年生には頼むぞ、という気持ちを持っていましたね。ですが、リーグ戦は他のチームとの戦いですから。立教の中だけでよくやったというだけでは勝てないので、相手とどちらに執念があったのか、粘り強くやったのかということが大事で、結果がこれだと思います。

私は、4年生を温情で入れるということはしなくて。控えで一軍にいたりして、多少そういうのはあったかもしれませんが、そんなに感覚的には替えていません。例えば田崎(済4=長崎西)は左投手に対しては準備をさせてきましたので。実際ヒットも打っているし、この前も四球を選んでいる。特別な使い方をした、ということは今までもないです。今年の4年生。チームを支えて、よくやってくれたと思っています。

今日は神宮球場でこのチームに話すのも最後でした。試合後は今思っていることとか、4年生に対しての言葉を話しました。「結果については、ちゃんと受け取らないといけないし、目を背けてはいけない。だけど、それに向かうプロセスが5位だったから、5位になったというわけではない。間違えなく、一生懸命やってくれていた代だったので、プロセスには自信を持って欲しい」。そう伝えました。それはベンチに入った者も、入っていない者も。全員に伝えました。

今年のスローガンは「Go all out! Be aggressive.」。シーズンを終えてみて、オールアウトできていたかというと、それは「?」だと思いますね。オールアウト出来ていない部分は確かにありました。練習から神宮まで。うまくいかない時もやれることをやろう、というか。劣勢を跳ね返す前向きさを持ってやろうと思って掲げたので。そういう面では、スローガンを体現しきれなかったなという点もあります。もっともっとやれることがあるかなと思うので、来年以降に生かしていきたいと思います。。

この1年は苦しいこともありました。春は前半が良い形でいったし、田中誠也が6勝してくれていたので。でもそこも一緒で、そこをつなぐ投手がボロボロっといってしまって。秋も早大に勝ち点を取られてから、一気に取られて。苦しくなって。そこを盛り返せない。色々な声をかけたり、叱咤したり、メンバーを変えてみたり夜間練習をさらにやったりしました。けれども、雰囲気が前に向いて行かなかったというのは苦しいところでしたね。

解散が終わったら、新チームが始まります。今思っているのは、これだけ苦しい秋を過ごしたので、原因が何かであったりどこの部分なのかというのを踏まえて、チーム作りをしていきたいなということ。具体的に詳細、こういうチーム作りをしたいというような詳細はまだ整理していません。それはまた時間が経ったらお話しします。

試合後、球場のファンに挨拶する溝口監督(90年度卒=湘南)。来季は、男気あふれる背番号30が神宮球場で宙に舞う光景を見たい【撮影・川村健裕】

立教大学の良さは、乗ったとき、勢いのあるときにすごい力を発揮する。野球部もそうだし、応援団もそうだし。だからあの…。観客・OBOG関係者その他も、なんとか流れに乗っていただいて。勢いを、立教関係者全員の力を借りて、そして借りられるような流れに自分たちが持っていきたいなと思います。昨年のスローガン「戮力同心(りくりょくどうしん)」なんかは野球部だけの言葉じゃなくて、立教全体の言葉になれば良いなと思ってますので。これから、そんな野球部になっていきたいなと思います。

(立教大学野球部 監督)

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