【野球部】【主将・松﨑健造手記】「どうせやるなら上手くなるためにやろうぜ?」背番号10がチームに植えつけた“positive”思考

【東京六大学野球秋季リーグ戦 立大3-4×明大(2018年10月21日 明治神宮野球場)】明大との2試合では、4年生が繋いで点を取るシーンが結構見られて嬉しかった。でも、守備のミスとかは目立ったのでまだまだだかな。「ずっとやってきた全力疾走をもう一回本気でやろうぜ」って言ったのが今日の試合前。この1年、チームには”positive”さを残せたと思っています。新チーム結成した最初、夜間練習を始めた。やる時は皆、「しんどい」って言いながらやっていて。でも、「どうせやるなら上手くなるためにやろうぜ?」って。徐々にみんな前向きに捉えてくれて、きつい練習もついてきてくれました。秋のリーグ戦は本当にきつかったなって思う。勝てないし、去年は正直自分の結果に一喜一憂していたけど、そんなことは言ってられない。チームが勝たないと、やっぱりリーダーポジションはきついって感じました。でも逆に、自分が出した方針とかそういうのでチームが良くなったりした時は嬉しかった。練習とか、きつい中に楽しさとかやりがいを見いだせた瞬間、皆で。それは本当に嬉しかったな。

今季はどんな時も目の前の試合を必死にやるしかない、それの積み重ねで行こうぜって言ってました。勝てなかったことは悔しいけど、まぁ自分としてはやりきったって思います。最後笑顔でいられたのもそういうこと。これで、長かった野球は終わり。意外とあっさりだね。走馬灯的なのになるかなと思ったけど全然ならなかった笑 意外とあっさり。でも、これから寂しくなるんだろうな~。

今までずっとやってきた練習も、もうないのか。野球選手・松﨑健造は今日をもって死にます笑 あ、死生観というのは人それぞれで死のスパンはそれぞれです。キリスト教なら肉体的死はあるけど魂は死なないとかあるし。俺はフランスの16世紀を代表する哲学者・ミッシェル・ド モンテーニュが言ってる「短いスパンの人生」を信じてる。そしたら頑張れるしもうちょっと頑張らなきゃというのを繰り返しやっていく中で色々頑張って原動力を見出してこれたので。…話、逸れたね(笑)

今シーズンは、自分たちでメンバーを決めて臨んだ試合があった。慶大2回戦。あれは勝って嬉しかったな…。自分はでてないけど笑 みんな、頑張ったと思います。

 

2016年5月15日、対慶大2回戦。松﨑は、慶大・加藤拓(現広島)から貴重な大学初
本塁打を放つ【撮影・川村健裕】※一昨年同日の「立教スポーツ」編集部戦評と同写真

4年間を振り返れば、2年で大学の初ホームランを打った。あれは1番記憶に残ってます。今年で言えば、慶大との試合で、バットを投げながらヒットにしたことかな。エンドランのサインが出てて。あれも嬉しかったね笑

ずっと野球は、めいっぱいやらしてもらった。だから、家族には感謝を伝えようと思ってます。LINEとか?来ますよそりゃ。「頑張ってね~」とか。毎日家族のグループで送ってくれた。今までは頑張りますって返してただけだけど。

今日は福岡から父が来てる。最後だからね。試合前ちょっと会って、「頑張るわ」くらい。いつもこんなもんです。

後輩のみんなには、この負けを背負って戦わないとねと伝えた。負けを背負って戦わないといけない状況を作って申し訳ないけど、そこは1年間伝えてきた前向きに捉えて。頑張って、と。

逆に後輩からは、笠井がメッセージくれました。笠井はこの1年部屋っ子で。僕のうるささをおおらかな心で包んでくれたので感謝を伝えたいです。あと、プライベートでストレス感じてたら辛いので、あいつと同部屋で幸せだったなって。あいつは自分に超適当だから、自分がなんか言っても「うん」くらいな感じ。まぁ、そういう深いりし過ぎずでもなんでも話せるやつってことです。

野球の話もしたよ。載せられないオフレコなととか笑 嘘。これからどうしたらいいか、とか話してたかな。

2018年5月7日、対慶大3回戦。バットを投げ出しながらもヒットにしたこの1本を、今でも覚えているという。野球の神様がその元気さに微笑んだヒットだったということだろうか【撮影・川村健裕】

最後に。これで引退だけど、ファンの方に伝えたい。今年は勝てないシーズンな中、いつもスタンドから応援ありがとうございました。今後も、立教大学野球部をよろしくお願いします!

(立教大学野球部 外野手)

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