【ハンドボール部】トップリーグでの再会は、1年前の再来に。 超えられなかった「2点の壁」

ジャンプシュートで攻め込む小川(済3=駿台甲府)

◆関東学生秋季リーグ戦◆
10月6日 対明大 国士大多摩キャンパス体育館

トップリーグでの再会は、1年前の再来に終わった。秋季リーグ第8戦に待ち構えていたのは昨秋の入れ替え戦で惜敗した明大だった。後半での逆転、2点差での敗北。前回をそのままなぞるようなゲーム展開に、当時からスタメン出場していた主将・下地(コ4=興南)は「勝ちに行く強さが足りなかったのかな」と悔しさをにじませた。

 

「意識してないけど弱気だったとこがあったかもしれない」。主軸オフェンサー・関根(コ3=浦和学院)をはじめ、試合後それぞれがこう振り返った。前半、相手キーパーの堅い守りは、果敢に攻めを仕掛けていくプレーヤーの送球をことごとく阻んだ。そして露呈したのはパスミスやフレームショット。打っても打っても決まらない、そんな展開が無意識のうちに選手たちの気持ちを焦らせていた。

ラスト数分に弱さあり。後半開始3分を経過したところで、強気のプレーが自慢の下地は、7㍍スロー成功。これを皮切りに3連続点得点を決め、14-14と同点まで導いた。続く17分、相手はキーパーをベンチに下げ、7人総攻撃の体制を作る。完全なる数的不利の状態であったが、ネット前に詰め寄られたところで荻原(コ3=拓大一)の頭がキレた。一度ボールを手にすると、迷うことなくそのままロングシュート。コート縦40㍍を一直線に駆け抜けた球は向かいのネットを強く揺らし、19-18とリードを奪った。しかし後半23分から再び細かなミスが響き徐々にペースを奪われると、あっという間に2点ビハインド。反撃もむなしくゲーム終了のブザーが鳴り、あと少しで勝ちきれない現実が再び彼らに突き付けられた。

 

あとを残すは今季ほぼ互角の戦績を残してきている東海大のみとなった。8位争いの2校の直接対決は、1部残留の命運を分けるものとなる。「次戦は立教らしく、本当に楽しくやりたいと思ってます。周りの人が応援したいって思えるように諦めないでやることが、自分たちのできることだって思うので」。負けられない戦いが目前に迫る中でも、競技そのものの楽しさや、サポーターの応援を忘れない。前向きな意気込みを語る絶対的主将からは、周りから愛され続ける“本当の強さ”がうかがえた。(10月12日・𠮷岡麻綾)

◆コメント◆

後半劣勢を跳ね返す活躍、今試合最多得点の#7主将・下地

―他者が苦戦していたキーパーを攻略してたように見えたが

相手は大きくて、キーパーは味方のディフェンスにあわせて位置取りをしてました。相手の手の枝をしっかり避けながら逆に打つってことを意識してやって。やっぱり自分は身長も小柄ですし、キーパーも見えにくい位置から手を出すことができました。キーパーとの相性も良くて、動きとかもわかりやすくて。そういった面で冷静にシュート打てたかなって思います。

 

力強いプレーで硬いガードを押し切った#13小川

―開幕前は守備よりも攻撃を頑張りたいと言っていたが

2年生の頃は、力負けしててダメだったけど、今年は力でも戦えるようになってきた。ポストでも45度でもいけるので、そこは攻撃力として伸びたかなと思います。

 

オフェンスだけでなくパス起点としての活躍もみせた#18関根

―東海大戦に向けて

今回見てもらって分かったと思うんですけど、ああやって最後にかなり走るじゃないですか、あれが僕らの良さなんです。あれをどれだけ貫けるかと、最後までどれだけ気持ちを強く持てるか。僕は1年生から試合に出させてもらって上級生になって、率先してそういう気持ちをチームに出していければ、良くなってくるかなって。3年生なりに示していければいいと思ってます。

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