【拳法部】新井、一本取れず初戦負け…「一から立ち返って練習を」 /全日本女子個人選手権

◆第31回 全日本拳法女子個人選手権大会◆
8月16日 大阪市中央体育館メインアリーナ

新井(現4)は体格差のある新村相手に果敢に立ち回った

 

あまりにも短い2分間だった。

「本当にただただ悔しい」と試合を振り返った新井(現4)。1回戦、序盤は新村(西部方面特科連隊)とも果敢に攻め続け、一歩も譲らない展開が続く。しかし開始1分、相手からの面突き一本。「取り返そうって思ってたんですけど、焦ってた部分があった。ビビリがあって、踏み込めなかった」。取り返すことなく、そのまま終了のベルが鳴り響いた。

対戦した新村は今大会で初めて存在を知った相手。「自分と同じ構えのサウスポーの選手とやることがあまりなかった」ことで動揺が生まれた。それでも「強気で、かつ体もしっかり動かして戦えられればよかった」と正確に自己分析をする姿勢はいつもと変わらなかった。

この夏は部全体で体力づくりに特化した。しかしそれでも本番には足がもつれるなど反省すべき点が残った。「残りの3か月のうちにしっかりと体をつくっていきたい」と語る彼女の前に残された時間はあとわずか。主将としても選手としても、「残せるものは残して、やれることはやっていきたい」と前を向く。
日本拳法の発祥は西日本である。そのため、大学から始めた選手が多い関東に対して、関西の選手は小さいころから習っていた人も多い。その中で、入部当時は初心者だったが、持ち前の実直さでこの大阪の地まで上り詰めた新井。高校時代は剣道部所属だった。「もっと今日の自分のダメな部分を猛省して、残り2か月でどう過ごすかを考えていく」。2か月後、記事の最後はきっと“有終の美”で締めくくられていることだろう。

(10月3日・田中優里)

◆コメント◆
新井佐保三段 
「本当にただただ悔しいです。足も体も動かなくて…普段の練習からもっと立ち返って一からやらなきゃいけないという試合でした。(新村さんについては)存在も知らなくて。びっくりしました。面突きが入ってしまった時は、入ったからには取り返すしかないので取り返そうと思ったのですが、焦った部分がありました。ビビリがあって踏み込めなかったりとか。新村さんに勝ったら次はモーリスさんという方で、目標にしている人のうちの一人で。戦うことを目標にしていたので、叶わなかったのが悔しいですね。(引退まであと2か月だが)このままいくと絶対後悔するなと思うので。自分のダメな部分を猛省して、団体戦でも個人戦でもしっかり入賞できるように頑張っていきたいなと思います」

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