【ソフトテニス部女子】『データでも魅せる“最強の4年生”』 勝利を紐解いて分かった、大舞台◎な泉田歩聖

 「立教スポーツ」編集部は、立教大学ソフトテニス部公式記録※などをもとに“最強の4年生”4人の4年間の公式戦全試合の勝敗を集計。ペアごと、大会規模ごとの集計により勝率を算出し、4選手の4年間を読み解いた。
※立教大学ソフトテニス部公式SNS、試合時の記録などを元に作成


泉田歩聖 4年間通算 全163戦 101勝 62敗 .636


インカレで、大台に乗せた。泉田は4年間通算で公式戦に163試合出場した。インカレダブルスの4回戦にて挙げた勝利が泉田にとっては嬉しい100勝のメモリアル勝利。その後1つ勝利を上乗せし、通算101勝を挙げた。大会規模別の成績を見るとわかるように、大舞台ほど力を発揮する泉田は、今インカレで少し勝率を落としたものの、全国規模の勝率が関東での勝率を上回る.639。ステージが上がるほど成績が上がる、“大舞台◎”さを見せる成績となった。※なお規模別最高は、東日本の.656。(2018年10月4日現在)

2年次の泉田(写真前方)も、ガッツポーズするシルエットは今と全く変わらない。後衛は加藤、ベンチから喜ぶのは小林・中田(左から1番目、2番目)ら【撮影・川村健裕】

“インカレの泉田“襲名か?!

大会規模が上がると、燃えるのだろうか。泉田は大会規模が大きくなるほど勝率が上がる、変わった成績を残した。関東の勝率.603も十分高い成績であり、それを上回る東日本、全日本の成績があるから本物。本人はこの成績に、「そんな意識は全然ないですね笑 むしろ、大舞台ほど緊張するので、上に行けば行くほど、気のゆるみが出ないのではないかって思います」と謙虚に一言。それでも、大会前には相手選手の特徴をYouTubeで確認してから臨むという準備の姿勢や、「勝負の色が強い」と自らの学年を評す通り、4人全員が主力という同期との切磋琢磨する日々で、必然と残した数値であることだろう。

主務らしい一面も垣間見えた。自らの成績を見て真っ先に、ある数値を気にした。「寺戸と組んでるとき負け越してるんですね…」。ペア別でみると、新主将・寺戸とペアを組んだ15試合で6勝。常にチームのことを、最も長い期間共に過ごした3年生のことを気に掛ける姿勢は、主務らしさがあふれる。「気にかけてる後輩で。試合中も、しっかりやるよ!のような、プレーとしてではない部分も指摘しちゃいます」と笑顔を見せた。主務として、先輩として。自らの数多い勝利ではなく、負けにも目を向けるあたりが、泉田の堅実さを表しているようにも思える。

(10月5日/取材・文=川村健裕)

◆泉田歩聖主務へ、お祝いコメント◆

母・麻幸さん
「北海道からなので観に行くか迷っていたのですが、歩聖も最後ということで。本当に来てよかったです。今までは長かったなと思います。始めたころは右も左も分からなくて。そんな中、チームメイトにも恵まれたと思います。飛行機の関係で、引退の瞬間を見ることができるかは分からないのですが、本当に4年間は出会いに恵まれた四年間だったんじゃないかなと思います。本当、ここまでよく頑張ったねって伝えたいです」
※インカレダブルス1日目、8月9日に頂いたコメントを掲載しております。なお、翌10日、麻幸さんは歩聖さんの最後の試合まで見届け、大急ぎで関西空港に向かいました。

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